Monologue

2003年04月24日(木) 華やかな人生

私の会社の隣席に座っているS藤さんは、かなり波乱万丈な人生を送っている様だ。

昼間は会社で仕事をして、夜は大学(しかも国立)に通っている彼女だが、
それだけでも充分スゴいし大変だと思うのに、
何と!それだけでは無かったのだ。

今日、彼女は午前中半休して午後から出社して来た。

「今朝5時起きで大変だったんですよ〜」と眠そうに瞳を擦る彼女に、

「大学の行事だったの?」と尋いたら、

「いえ、今日は『海上自衛隊』の祝典に出て来ました」


・・・・・・・・『海上自衛隊』???

一体何でそんな処に???と、
オバチャン特有の好奇心満々な表情で自分が尋ねると、

「訓練艦がオーストラリアに出航するのを見送って来たんです、主人の付き添いで・・・・・・」 
彼女はさらりと答えた。

そう云えば以前、別の機会に教えて貰ったのだが、
S藤さんのご主人は何とプロの作家さんなのだそうだ。

(ちなみにその所為で毎年毎年しなければならない『確定申告』が物凄く大変だそうで
・・・・・・閑話休題)

そう云えば、
確か数ヶ月前にも彼女が半休を取り、午後から出社した事が有ったのを想起した。

「もしかして、あの時も『海上自衛隊』に行って来たの?」と冗談半分に尋いてみたら、

「いえ、あの時は主人の作品が盗作の嫌疑を掛けられてしまって、
それに関する新聞社や雑誌社からの問い合わせの応対に追われていたんです」と、

真剣な表情で答える彼女に思わず言葉を失ってしまった。



「ななかさん(仮名)は、これからダンスの稽古ですか?」と云う彼女の問いに、

「ううん、今日は休み」と首を横に振りながら答えると、

「良いなぁ・・・・・・真っ直ぐ家に帰れるなんて・・・・・・」

羨ましそうに呟く彼女の表情はとても疲れていて、痛々しかった。


ご主人の仕事の関係とは云え、朝5時に起きて、
『海上自衛隊』に行ったり『マスコミ』の方々と応対したりしてから出勤して、
ウチの会社でワガママなお客様(←ハッ!つい本音が(^^;)の応対をして、
更にその後大学の講義、
しかも帰宅後に家事もこなさなければならないなんて・・・・・・

あまりにも大変過ぎる(><)

“旦那サマがプロ作家なんて格好良いじゃん♪”なんて、
最初聞いた時に安易に考えてしまった自分が心底恥ずかしい。


華やかで波乱万丈な人生を送る人達に、
ついミーハー的な羨望を抱いてしまう事も有る(実際、若い頃はそうだった)が、
やはり『普通』に、かつ穏やかに生きるのが一番理想的では無いか?と最近は考える。


だが『普通』に、そして穏やかに生きると云う事は、
簡単そうだが、実は案外難しいのでは無いか?とも、想うのだ。


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