………を窓から見ている。
地平線間際の空は焔みたいに緋い。
向こうの空から手前に掛けて、
段々緋赤色から蒼青色へと変化している。
空全体に拡がる雲は茜色に染められていて、とても綺麗だ。
その茜色が、昇り始めた朝陽に照らし出されて金赤色の光を帯び始める。
このまま朝が来て、昼になってしまうのが、勿体無い……
空はいろんな顔をしている。
この前、
見上げた昼間の月を、ふと思い出す。
抜ける様な青空に、
白い刷毛でシュッと一筆書きされたみたいな月は
とても穏やかで、優しかった。
夜の月は美しいけれど、
時折、怖い程、禍禍しく感じられる事がある。
同じ月なのに……
昼と夜で見え方が違うなんて、
まるで『あのコ』みたいだなぁ……と、思った。
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