宮部みゆきさんの時代小説を拝読していると、 今でも残っている地名がちょくちょく出て来て吃驚する。
彼女が舞台にするのが『江戸』や『深川』な所為も有るだろうが、
『八丁堀』や『浅草』『日本橋』等、メジャーな処から、
『馬喰町』『湯島』『小伝馬町』『神田錦町』『鍛冶町』『神保町』…… 東京周辺は通勤エリアなので、特に身近に感じる。
そう云えば『両国』に有る『回向院』のすぐ隣にあの『忠臣蔵』で有名な『吉良邸』跡が 有ったと云う事実も宮部さんのエッセイ『平成お徒歩日記』(新潮文庫)で初めて知った。
(『回向院』の隣りには『シアターX』と云う劇場が有り、 其処にはしょっちゅう行っていたのにも関わらず、ち〜っとも知らなかったのだよ(恥))
『平成お徒歩日記』はとても面白いエッセイだ(オススメvv)
交通の発達していない江戸時代に当時の人々が足で歩いた道のりを 平成の今、宮部さん始めスタッフの方々が再び歩くと云う設定。
(以下ちょっと『ネタばれ』有り)
討ち入り後の赤穂浪士が歩いた『両国・回向院』〜『高輪泉岳寺』コースや、
市中引き回し(時代劇で良くあるヤツですね)
『日本橋』→『赤坂御門』→『四谷御門』→『筋違橋』→『両国橋』の五ポイントを経由後、 刑場である『小塚原』や『鈴ヶ森』に至ると云うコース等……
身近な土地だけに、何だかとても不思議な感じがする。
普段なかなか旅行に行けない自分だが、 この本を片手に東京を歩いてみるのも面白そうだなぁ……と思わせてくれる一冊だ(^^)
そう云えば、 先日渋谷の『LOFT』周辺をうろついていたら、 ポツンと立っている高さ1M位の柱を見掛けた。
何の飾り気も無い柱には、こう書いてあった。
『竹久夢路 生家跡』
こう云うのを見付けると、妙にワクワクしてしまうのだ♪
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