『ふきすさぶかぜが〜よくにあう〜9にんの『せんき』とひとのいう〜♪』
子供の頃に見ていたアニメ『サイボーグ009』の主題歌だが、 当時は『せんき』の意味が判らなかった。
物心付いて、大分経ってから、ようやく判った。
『せんき』即ち『戦機』 『戦う為の機械』だ。
哀しい単語だと想う。
漫画の世界だけで無く、現実でも人間が同じ人間を戦いの道具…… 『戦機』にするのと同行為を行って来たのだと、 認識したのも物心付いて、大分経ってからだ。
リメイクされた『サイボーグ009』を最近ようやく観始めた(遅) (自分はこういう事がとても遅いので、いつも臍を噛んでいる)
評判通り面白いので、ハマってしまってしまいそうだ(^^)
ビデオはもうレンタルされているのだろうか? 近所の『TSUTAYA』さんには置いていなかったが……(涙)
原作は未読だが、おそらく原作通りにアニメ化して下さっているのでは無いか?と思う。 まだ観始めたばかりなので、きちんとした事が言えないのが恥ずかしいが、 彼等の台詞の一つ一つが胸に突き刺さる。
強制的にブラック・ゴーストに改造され、戦う為の機械にされてしまったサイボーグ達には、 何故か人間よりも人間らしい温かみを感じる。
それが余計に彼等の運命を悲しく際立たせる。
『ミュートス編』の敵方、ガイア博士は、 「サイボーグ……戦う機械に『心』や『人間の記憶』など不要だ」と冷酷に切り捨てる。
個人的には、もしも自分がそうされてしまうので有れば、いっそその方が良いと考えてしまう。 そう感じさせてしまう程、ジョー達、サイボーグ戦士達の姿は哀しい。
「お前達(サイボーグ)は何故、人間の味方をするのだ。 お前達はもう人間では無い癖に……」
『戦機』にされてしまった彼等は、もう2度と『人間』には戻れない。 だから彼等は『人間』に焦がれ『人間』を守ろうとするのだろうか?
「いつか戦いの無い穏やかな時代が来る。その為に俺達(サイボーグ)は戦おう。 俺達が戦う最後の人間になろう……」
戦いの果てに、彼らに平和で穏やかな暮らしは訪れるのだろうか?
やはり原作を購入してきちんと読みたいなぁ……と考えて、 そう言えば……『サイボーグ009』は未完だったのを思い出す。
連載休止のまま原作者の方が亡くなり、 『ホテル』はアシスタントの方々が原作者のメモなどを参考にして何とか完結させたそうだが、 『サイボーグ009』は資料不足などの理由から『未完』のままにせざるを得なかったそうだ。 「だから彼等は今でも、この世の何処かで戦い続けている……」のだと言う、 当時の雑誌記事を想起して、何だかとてもやるせない気持ちになった。
蛇足ながら……(^^;)
上記の様に真面目な事も考えつつ『ミュートス編』のパーン(半人半獣)や 改造されたサイボーグ達を石ノ森章太郎先生風の画で観ると…… つい『家畜人ヤプー』を連想してしまうイケナイ自分。
あの物語も『人間改造』だし……(バキッ!)
(不快に感じられてしまった方がいらしたら本当に申し訳有りません)
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