白木蓮の咲く庭で...久純ゆきの

 

 

エピソード 凛(未満) - 2004年08月10日(火)

この間の日曜日、コンビにで買った梅おろしうどんが
想像以上に美味しかったので、
家でも作ってみたりする今日この頃です。
梅と大根おろしって結構合うのです。

お湯を沸かして麺を茹でている間に
大きな梅干半分を細かく叩いて、ネギを刻んで、
麺が茹で上がったらお水で冷やして器に入れて、
その上におろし金で大根をおろし入れて(という表現でいいのかしら)、
叩いた梅干さんを乗せてネギを散らして、
薄めた追い鰹つゆをかけて出来上がり。

手の込んだことは全然してません。
おろし金を使うのも、梅干を叩くのも、
お料理の作業としては割と好きだし。

梅おろしってどんなんじゃいという貴方、一度お試しあれ♪
梅のすっぱいの(+もし大根が辛みのある大根だったらその辛味)で、
お箸の進むお味だと思います。

さてさて。
あれから、二番弟子の凛君(仮名)が何かむくむく成長してきて
完全自己主張って感じになってきたので、
とりあえず書いてしまおうと思った文章を。

本当はココがメインではなくって、
失敗しちゃった感じばりばりなのですが、
これはこれで膨らむ余地がありそうなので一応。

凛くんは、リン・リオンクールという過去キャラの央華転生なのですが、
名前が上手く繋がらなくって困ってます。
凛はいいとして、姓の方が……。

誰か、凛くんの正式名を付けてあげてください……(困)
今の「季凛」っていうのは、とっても仮の名前だったりします。




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++ エピソード 凛 ++




「小玉。お師匠様、今、手空いてる?」

作業室の扉を開けて出てきた小さな少女に、
手にしていた書物から顔を上げて季凛は尋ねた。
小玉と呼ばれた少女は、
紫の光沢を放つ不思議な銀色の振り分け髪を揺らしながら顔を上げた。

「……ん? ああ、季凛。おはよ。
 さっき一段落着いたところだから、大丈夫だと思うよ」

その表情には、どことなく疲れが見受けられる。
癒しの仙術が使えるこの使役獣は、師がこの部屋に篭りきりになってからずっと
手伝いとして傍についていたはずだ。

「なぁに。木蓮様に質問?」
「うん。ちょっと作ってみたい仙丹があるんだけど、よく分からないところがあって」

どれどれと手元を覗き込まれるままに、
季凛は木製の栞を挟んだ項を開いてみせた。
真白い上質の紙の上に、流麗な文字が細々と綴られている。
薬丹の材料やその分量、手順から注意点に至るまで丁寧に書き込まれたその本は、
季凛の師が弟子のために手ずから編んだ巫蠱の仙術の手引書だった。

人界の片隅で、同じ洞統を学ぶ兄弟弟子のいない弟子たちのために、
自分の手が空いていない時でも自主的に洞行を深められるようにと、
師匠は弟子たちそれぞれに一冊ずつ、
それぞれの洞統の仙術を記した本を与えている。

「もっとちゃんとした師匠に教わりたかったら、いつでも遠慮なく言ってくださいね」

季凛も他の兄妹弟子も、本を渡される時に同じことを言われた。
他の仙人様たちがどんな教え方をしているのか、
木蓮にしか師事したことのない季凛には分からないが、
ここの暮らしも修行の仕方も結構好いていた。
果てが見えないとてもとても広い囲いの中で、
自由に振舞わせながら自分で何かを学び取らせる。
そういう教え方をするのだ、あの人は。

「ふむふむ、獣避丹ねぇ……」
「『外』に出るときに便利かと思って。
 俺一人じゃ、獣に会うだけでも危険だから」

何か助言をくれるのかと思ったが、
小玉は納得したように頷いただけでひらひらと手を振った。

「確かに、これがあったら一人でお山に出やすくなるよね。
 んじゃ、頑張ってね。私と違って、木蓮様はピンピンしてるから」

はしたなく大きな欠伸をしながら、
少女は身を翻して廊下を遠ざかって行った。
曲がり角で背中は見えなくなったが、
軽い足跡が立ち止まって扉を開閉される音がするまで、つい見送ってしまった。





...



 

 

 

 

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