蛍桜

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未来ばかり考えていても

もし自分に子供が生まれたら
思い出の場所を作ってあげたい、と思ったのは
カフェで子供連れの家族を見たから

その3歳くらいの子供はこのカフェの雰囲気を
大人になってもどこかしら覚えているのかな、と思うと
そういう場所があるってことも悪くない、と思えた
もしこの子が大人になって、恋人が出来たときに
このカフェがまだあったなら
その恋人と思い出話を語りながらこのカフェでデート、なんて
いうのもいいな、って
なんにせよ、親との思い出の場所があるっていうのがいいな

私は、幼かった頃のお父さんとの思い出も
お母さんとの思い出も
家の外では、あまりない

お父さんがカフェのモーニングが好きだったということも
そのカフェに幾度か連れて行かれていたということも
母の口から聞いて初めて知ったわけで何も覚えてはいない
ただ一つだけ覚えているのは
お父さんと一緒に外食した時に食べたスクランブルエッグが
とてもおいしくてお母さんに作って、とせがんだことだけだ

幼稚園の頃に(もしくはそれ以前かもしれないけど)
ディズニーランドに行ったと聞かされてもなんら覚えてない
ビデオを撮るのが好きな父が残したビデオテープを見て
自分の記憶だと錯覚することはあってもしっかりとは覚えていない
大人になったら忘れてしまうと分かっていながら
ディズニーランドに連れて行きたかった両親は
私に、なにを求めていたのだろう
その場の笑顔がほしかったのかな

夜中に眠れなくて、母親が寝ている横で、家族旅行のビデオを見ていたことがあった
別に父親が恋しくなったとか
そういう深い意味はなかったけど
途中で母親が起きて
「なんでそんなもの見ているの?」と言われたときは
自分でもなんでだろう、って思った
他に見るものがなかったから、なんとなく、って答えるのは容易だったけど
そういうわけじゃないってことは痛いほど分かっていた

昔から、わけのわからない使命感があった
一言も文句を言わず、足を踏ん張って生きている母を見ていたから
いつかは、母を支えられるようにならなきゃ、と漠然と考えていた
「私は結婚なんて一生しないから」と母や姉に言ったのは
その時は恋愛なんて愚かなものをしたくなかったからっていうのもあるし
結婚するような状況に、自分が陥るわけないと信じて疑わなかったし
なにより
私はずっと母のもとで居たいと思っていたから
そんな私を、母はどんな瞳で見つめていたのかな

今では、結婚という言葉に現実味があって
結婚なんてしない、と言い切れる自信はないけれど
結婚しても私は家に残るんだ、と決めている
まぁ、支えてあげたい、じゃなくて
家事とか料理とかしてくれるから、っていう依存のほうがでかい気もするけど
いつかは私もそういう依存とかなくなればいいな



2007年05月16日(水)

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