| 蛍桜 |
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| 愛の花 藍の花 |
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愛の花が枯れないように 砕いた太陽を撒きましょう 風に飛ばされてしまわぬように 囲いをつけて見つめましょう ガラス越しに彩られた愛の花 どこか寂しそうに空を眺める 太陽の欠片が足りないのかい バクは呟きながら光を散らす 愛の花はそれでも空を眺める ガラス越しに夢見る外の世界 独りぼっちの中の世界 僕がいるじゃないか バクは云う それでも愛の花は涙を流した 愛の花は言葉を知らない そして気持ちの名前さえ知らない 悲しい 寂しい 嬉しい 楽しい 愛の花が今感じている感情は何? バクは訊ねる 伝えられない 教えられない けれども湧き上がる涙を止められない 愛の花は実をつけた 気持ちを伝えられない分 実に込めた 愛の実をバクは毟り取り 口に入れた バクは泣いた 悲しい 寂しい 嬉しい 楽しい 悔しい 哀しい 愛しい 恋しい ガラス越しに見る愛の花は空を眺める その理由もバクは感じた 一羽の鳥が飛んできた 愛の花求めてやってきた 鳥はガラスケースを突付いた バクは必死に追い払う けれどもふと気づいた あの実のことを ガラスケースを外してやった 鳥は愛の花を咥え飛んでゆく 大きな空へ飛んでゆく 何枚か散った花びらを バクは愛おしく眺めるだけ 愛の花は去ってゆく 空の果てまで行ってしまう もう手が届かない もうあの美しさを見つめられない けれどもバクは泣かなかった 花の幸せ願い 泣かなかった 愛の花は ただの花だった 愛の花の前に ただの花だった 実に託された想いを知っているのはバクだけ 大切に 大切に育てた愛の花を 手放す覚悟をしたバクは 夢の中で藍の花を見た 2004.8.24 4:51 |
| 2004年08月19日(木) |
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