朝、いつになくコントみたいなことが起きた。 面白いというよりは基本理念(?)がそういう感じだった。 いつもなら平穏な、貴重な睡眠の場であるはずの朝の電車。 人の顔に唾を飛ばしてぺちゃくちゃ喋るおばさま達の、 ねちっこいうるささ(※前フリ)に耐えかねて私は席を移動した。 ああやっと平安なり、と思いきや次の駅。 高校生がどどどーっと数十人乗ってきた。 それも全員でぎゃーぎゃー騒ぎながら…… ……(※オチ)。 なんだか精神的に限界が来てしまい、 しばらくしてその電車を降りてしまった。 見送るその電車の中は遠ざかりつつもすごいことになっていた。 なぜか哀愁が始まる。 田圃しか見渡せない駅に取り残されて空っ風に吹かれる。 次の電車を待つ間も胸は不安でいっぱいだった。 また、おばさまが数十人単位で乗ってるんじゃないか……? また、高校生が数百人単位で乗ってくるんじゃないか……? くそう、トラウマに負けないぜ。 朝は特に神経質。という自分も、話し声で迷惑を かけないように気を付けよう……声が大きいことをもっと自覚せねば。 昼下がりに通りかかった八百屋でトマトが安かったので購入。 さて、生鮮食品も買ったことだし、早めに家に帰ろうか。 『あ、でもその前に一瞬研究室に寄ろうか……』 その考えから、物語が始まる。 研究室で、いろいろな雑用。 反省点としては、声がでかすぎること、 甘いお菓子はビールに合わないことなど。 「おお!塩」という商品を発見したり、 可愛い女性のマフラーを豚の背油に例える都民がいたり、 「やっぱりうちの学校はヘン」というテーマで討論したり、 色んな意味で私も頑張らなくては、と思う。 けど、頑張りすぎてもいけない。 無心であることが何よりの力なのだ。 その狂気が、すべてをうち砕く強さなのだ。 なんだかんだで結局、家に帰宅したのは10時過ぎ。 「トマト買ってきた」 「あらっ安い」 トマトらも長旅をしたものだ。 一時は研究室の冷蔵庫にあった彼らも、今は 我が家に保存してある……もちろん夕飯に間に合わなかったのだから。 たいがい寒い一日。 今夜は特に冷えるという……あなおそろしや。 |