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ユメノコリ
2002年07月13日(土)

朝四時。抽象的な、怖いような夢を見る。
寝る直前に観たテレビの雰囲気から始まって、
やがてその場にいる人々の全ての神経が凍るような、
重たい真実のようなことに空気が包まれた。
で、なんか感動していたらしい(夢の中で)。
現実にはあり得ないくらい心乱されていた。
そしてあまりの重苦しさに目を覚ますと、そこは普通の部屋。
……ああ戻ってきた、でも今の夢をどう受け止めたらいい?
精神的な理由でものすごい動悸である。
そんなことで明け方に苦悩した。もう一度寝るのが怖い。
とりあえず、飲み物を飲む。落ち着け、落ち着け。
私は静かに暮らしたいんだ、落ち着きたいんだよという気持ちで一杯になる。
そういう必死さは、かえって精神が落ち着いていないことを示す。
そんな矛盾に包まれた。

……といった次第で、よくわからないけれど、
朝っぱらからヘンなことでエネルギーを大量に消費した。
なんせ理由がわからない!全く夢の要旨を覚えていない!
激しく狂おしくさっぱりとジューシーにわからない(わからない!)!
でも、昼ごろには「まぁ、そういう日も年に一回くらいあるわい」と
「よくわからないまま一応納得する」という大人の得意技を駆使。
うーん、今もよくわからない。夢って怖い。
怖い夢が怖いんじゃなくて、夢の存在じたいが意外と怖いことに気付く。
夢残り、という妖怪でもいるんじゃないかと思うくらいの存在感。

たとえば小学校とかにある掃除用具入れがスケルトンだったような感じだ。
不必要に中が見える。別に観たくないのに、授業中、
やるべきことに退屈した瞬間に、ついちらっと見てしまうだろう。
意味もなく、ほうきやちり取りを。
何があるかはだいたい知ってるし、
別に見なくてもよかったけどさ、なんて自嘲したりして。
見なくてもいいものは見えない場所に置いておきたい。集中力を保つため。
とかなんとかいうこのたとえも、実際よくわからない。

……こっそり情緒が不安定だったが、ちょっとずつ回復。
頑張れ頑張れ。と、
ニッポンのことはみんな応援してくれるが、
ニッポンに住む一人一人のことは応援してくれない。
頑張れ卒研featuring with自分。
それにしても我々の世代はfeaturing withTだった。
なんでも小室哲哉に頼めば売れると言われていた時代。
今はつんく♂か。シャ乱Qという単語が最近懐かしい。
プロデュースという単語が流行ってから長いわりに、
その言葉の意味を詳しく掴めないでいる。(「テーゼ」もそう。)
そんな時に「内村プロデュース」を見ると、ますますわからなくなる。

午後にはきっちりと普段通りに。
卒研関係のことを考え、犬の散歩に行き、少しの家事労働。
犬はいいなぁ、と思うのはこんな時だが、
よく考えたら犬も夢を見るのだった。
時々うなされてキャン、と鳴く。怖い思いをしているんだろうか。
辛いめにあっても、怖いことがあっても、
状況を改善するためのツールと愚痴を言うための言葉を持つ点で、
彼よりも私の方が断然楽な立場にいるのかもしれない。
生き物みんな、つらいっすね。