「お前、最近黄ばんできたな」 「てめぇこそ、ヒビ入ってんじゃねーか」 「先輩方、ケンカはやめてくださいよ」 「新人は黙っとけ」 「お前のせいで最近、スペース狭いんだよ」 ……そんな今日この頃、 気付くとテーブルの上にマグカップが貯まっている。 朝に紅茶を飲んで、そのまま出かけ、 帰宅時にコーヒーを飲んで、そのまま雑用に追われる。 夕飯の時に緑茶を飲んでそれを持ったまま部屋に来て、 ……というわけであら不思議、 一人の人間しか棲息していないはずなのにマグカップが3つか4つ テーブルの上に並んでいたりする。 我に返って、「……洗うか。」 忙しかったり、余裕がないとこういうことが起きる。 喉がおかしい時はなおさら水分に頼りがちになるので、 マグカップが手放せない。 部屋にマグカップが3つ並んでいるのを誰かに目撃された場合、 「いやー、影武者とミーティングしててさ。」などと言っておく。 はやさんと、はゆさんと、はよさんと。 だからマグカップがいっぱい必要なのさ。 そう言うと納得(したふりを)するうちの家族はおかしい。 さすがな血筋だ。 でも、洗うのは一人。切なさ三倍返し。 あーあ、コピーロボット(パーマン)が欲しいなー。 |