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散歩
2002年01月28日(月)

市川、上野、新宿。と、
いろいろな街をぶらり旅したが、
今日は地元にほど近いがあまり立ち寄らない、
母校のある街に行ってみた。
晴れ具合も寒さ具合もほどよくてよかった。

一応でかいデパートがあるものの、
在学中はほとんど立ち寄ることはなかった。
体調を崩していた当時は寄り道をする体力も
なかったし、人混みも今以上に嫌だった。
それでも絵が好きだったので、
画材屋には時々行っていたなぁ。
……などと思い出しながら、
デパートを抜け画材屋をうろつき、
近くにある神社の脇道を通り抜けた。
人の顔のような巨木に夕日が当たって、
油絵で描きたいようなテクスチャーが浮かびあがる。
趣があるな、と久々に思った。
あーいいなぁ美術って。と思う。
在学中は、単純に絵を描くのが好きだった。
多分今もそうなんだろうが……。

母校の前を通った時に、静かな感動を覚えてしまった。
寄り道もできないほど体調を崩していた人間が、
あれから今の学校に合格し、
今日は遙かに遠い学校に行って
その帰りにぶらり旅をし、
それから更にバイトに行こうとしている。
数年前に不可能と思っていたことが、
思いのほか叶ってしまっていたんだ。
そう考えたら、
……ああ神様ありがとう、と思った。
別になんの宗教を信じるわけでもないが、
誰かに感謝しなくてはという
気分にさせられてしまった。
そのくらい、今の私は幸運なんだ。
人並みの体力と、好きなことをやれそうな環境。
それをどうにか手に入れられたんだから、
これ以上わがままを言うもんじゃないな、と思った。
珍しく、いろいろと反省。

帰り道、電光のデジタル温度計が
8℃と9℃の間をピカピカ行ったり来たりして
点滅しているのを発見。
あいつ(温度計)も迷うことってあるんだな。
珍しいものを見たなぁ、と変なお得感を得た。