人はなぜ、年始の迎え方にこだわるのだろう。 どんなに宗教やら思想やらの影響を 受けずに暮らしているつもりでも、 1月1日を迎えるぞとなると、 ちょっとかしこまってしまったりする。 近所の神社で催される年越しのお祭りに出かけ、 餅付きの会場を見物していたら 餅をついていた杵が飛んできて頭に当たり、 「当たり年になるよ」と言われたものの 特に良いことが何もなかったのが、 1993年。 テレビ埼玉をつけたら、及川光博ライブをやっていて 「強力なゲストを呼んであるんだ」というので 「ほぉ」と思ったところ 現れたのがユースケサンタマリアだったのが 1999年。 「今年はどんなんだろう」とまたテレビ埼玉を付けたら、 スタジオにレッズファンをぎっしり集めて 「どうするレッズどうなるレッズ 浦和レッズ討論会」なるものが開かれていて、 正月の気分ゼロで真剣に討論する人々を なんとなく無言で見守ってしまったのが 2000年。 そして「今年はどうや」とテレビ埼玉を付けたら どこかの企業の偉い人がずっと演説していて、 どうリアクションしたらいいかわからず オロオロ迎えたのが 2001年。 ……裏番組で「カウントダウン!」とか 「ゆく年くる年」とか、それぞれ正月らしさを 演出する中で 毎年まったく季節感のない番組で 年を越すテレビ埼玉はある意味すごい。 そしてテレビ埼玉を見ながら、 「これ見てる奴何人くらいだろ」と 想像している私も、ある意味すごい。 ……来年も、きっとさいたま。 |