蜜白玉のひとりごと
もくじかこみらい


2015年12月02日(水) 冬の訪れ

紙で手をさっくり切った。冬が来たと思った。

落ち葉の掃除もそろそろピーク越えか。落ち葉でいちばん好きなのは桜。 にじみ出るような赤がたまらない。今年もそのことを確信し、一枚一枚拾って歩きたいところをぐっと我慢して目だけきょろきょろして先を急ぐ。

ずいぶん長いことほったらかしにしていた。秋から冬にかけて何をしていたかといえば。

9月から10月にかけては毎年のことだけれど仕事が忙しく、気もそぞろだった。そんな中、再開したバレエに心を奪われ、暇さえあればバレエのことを考えていた。YouTubeで世界中のバレエ団の動画を見たり、経年劣化したレッスンウエアやシューズを新調した。レッスンに夢中になり、腹筋は割れた。これまでたいして運動をしていなかったせいで足が痛くなり、一時はふつうに歩くのさえも痛くなった。それからはレッスン中の身体の使い方をより慎重に考えるようになった。

11月には体調を崩した。みぞおちや背中が痛い日が続き、脂汗の出るような腹痛が続いた。だましだまし生活していたが、いつまでたっても良くならないので病院へ行くと、胃炎・十二指腸炎・逆流性食道炎ということだった。

胃はストレスから来るからね、思い当たる節はないかと問われ、考え込んでしまった。仕事も人間関係も、たいしたことないのだ。しいて言えば、この秋のめちゃくちゃな気候か。急に寒くなったり、かと思えば生ぬるくなったり、だらだらと雨が降り続いて昼間でも薄暗かったり。あとはそう、飲んでる薬の副作用も、この時期はしんどかったような気もする。

でも、どれもこれも、胃が痛くなるほどのストレスだとは思っていなくて、結局「よくわかりません」と答えた。辛いもの、脂っこいもの、甘いもの、コーヒー、紅茶、緑茶、お酒、タバコ、炭酸、控えてね。私の好きなものばかりだ(タバコは吸わないけれど)。

本はあまり読まなかった。図書館にもしばらく行かなかった。インプットもアウトプットも、どちらにも心が動かなかった。脅かしてもおだてても仕方ないので放っておいたら、こんなに時間が過ぎてしまった。

バレエで身体が変わっていくのがおもしろかったのだと思う。いい変化、例えば筋力がつくとか、痩せるとか、何かができるようになるということだけではなくて、 病気とか、もう名前もつかないような何となくの不具合だとか、日々変わる体調とか気分とか、そういうものを観察しながら、週に1〜2回、強めに体を動かして、自分がどこまでいけるかを見たかった。どこまで続けられるのかを。

そこまで考えがたどり着いて、ようやくこの頃、本を読む気になってきた。週末の図書館通いも再開した。とりあえずは原点回帰で、江國さんの作品を読んでいる。冬がよく似合う文章だ。


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