Deckard's Movie Diary
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『ペルセポリス』 予告編で流れた下手糞英語&歌唱の♪アイ・オブ・ザ・タイガーが耳から離れず、どーしても観たかった作品。だけんどもしかし!上映しているのがチョー苦手な渋谷シネマライズっつーことで様子を伺っていたのですが、映画の日の最終回にどうにか潜り込んで観てきました。白黒のシンプルなアニメで描かれたイランの少女マルジのグローイング・アップ・ストーリーは、イラン・イスラム革命やイ・イ戦争という過酷な歴史を背景にしながらも、誰もが身に憶えのあるあの頃を鮮やかに描いており観るに値する佳作でした。『シティ・オブ・ゴッド』でもそうでしたが、どんな状況であろうと、そこには子供から大人になっていく過程で経験していく甘酸っぱい出来事が息づいています。マルジャン・サトラビ監督の自伝的な作品だそうですが、おそらく彼女はイランにおいては特権階級の出身だと思われます。確かにマルジは恵まれていますが、恵まれていたからこそこの作品が生まれ、遠い島国でオイラのような平和ボケ爺の目にふれるようなコトになっているワケですから悪いことではありません!個人的にはジャスミンの香りで溢れているおばあちゃんの言葉が良かったですねぇ・・・
「この先おまえはたくさんのバカに出会うだろう。そいつらに傷つけられたら、自分にこう言うんだ。こんなことをするのは愚かな奴だからって。そうすれば仕返しなんかしないですむ。恨みや復讐ほど最悪なことはないんだから…いつも毅然として、自分に公明正大でいるんだよ」
いい言葉ですねぇ・・・ただ、なかなか実行出来ないなぁ・・・・・( ̄。 ̄ )ボソ…この監督はインタビューでもいいコト言ってますわ!
「今も現地に住んでいて、私の考えを理解してくれて、でもそれを口にすることができない人たちへの敬意を込める意味でも、文句を言うことは間違っているし、行けないことだと思う。もし絶望のあまり降参していたら、すべてを失っていたかもしれない。だから最後の最後まで、顔を上げて笑い続けるわ。そうすれば私の一番大切なものを奪うことは出来ないから。生きている限り、抵抗し、叫ぶことができるし、それでもなお、最強の武器というのは笑いなのよ!」
やっぱ“笑い”なんだな!“笑う角には福来る”ってことだ!
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