Deckard's Movie Diary
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| 2005年06月11日(土) |
ミリオンダラー・ベイビー フォー・ガットン |
昨年の、まだ浅い春だったと思います。いつものように時間潰しで書店を散策していた時にふと目に付いた単行本・・・10年前に書店に並んでいたとしても、はたまた10年後に出版されたとしても、特に違和感があるとは思えない表紙。シンプルで普遍的なデザインと言えば聞こえはいいのですが、要は何所か垢抜けない装いでもあり、いかにも泥臭いボクシング小説にはピッタリの井出達で、まるで勝ち負けを繰り返しながら、リングをさ迷い続けているボクサーのガウンのようでした。『テン・カウント』と印されたハードカバーは6本の短編から成り立っており、著者はF・X・トゥール。ふ〜ん・・・FX?とは、また不思議な名前だわ!と思いながら、パラパラとページをめくり、結局は2310円という値札に恐れをなしてその場から立ち去ったのでした。
アレから1年・・・まさか本年度アカデミー賞4部門受賞の『ミリオンダラー・ベイビー』が、あのハードカバーの中の1篇だとは・・・・全く気がつきませんでした。悪い映画ではありませんでしたが、評判ほどの魅力は感じませんでした。出来が良いとはとても言えない仕上がりが大いに不満が残ります。中途半端な描き方(例えばモーガン・フリーマンの役柄)としか思えない、いまいちピンと来ない部分(チャンピオンの勝ちってのが理解出来ないです)というか謎(何故にゲ―ル語なの?)というか、そんな部分が多くてなんだかなぁ・・・だったのですが、テーマは好きだったので、観終わった印象は悪くありませんでした。個人的にはヒラリー・スワンクが全てのような気もします。
というワケで、忘れもしない1年前!2310円の高い壁に敗れ去ったこの映画の原作である『テン・カウント』が文庫本(文庫本の題はもちろん『ミリオンダラー・ベイビー』)として発売されたのです。まぁ、当たり前ですな。で、早速780円を払って手に入れ、通勤時に貪り読んだボクシング小説は、まさに珠玉の六品!70ページほどの『ミリオンダラー・ベイビー』は、映画よりもシンプルで、切れ味鋭い右ストレート!という印象でした。映画はこの短編集のいくつかのエピソードを一緒くたにしてるんですね。そのせいで、いまいち消化しきれていない部分を感じてしまうのかもしれません。個人的には『ブラック・ジュー』が好きかな(苦笑)。場末の宇宙を覗きたい方にはお薦めです。もちろん、映画じゃなくて小説の方ですよ。
あ〜忘れたい!観たことを忘れたい!積極的に忘れたい!もちろん、映画は『フォー・ガットン』!なんだよこれ!最近のハリウッドはこんな脚本でもOK!なんですかねぇ?これじゃ、何でもありじゃん!観始めて15分でヤバい!と感じ、30分でネタバレして、その後は退屈の極みでした。しかしまぁ・・・開いた口がふさがらないっす。本年度ワースト1かも(苦笑)。
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