Deckard's Movie Diary
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2004年12月17日(金)  レディ・ジョーカー 舞台よりすてきな生活

高村薫の最高傑作と呼び声の高い『レディ・ジョーカー』。高村原作と言えば崔洋一監督の『マークスの山』が思い出されますが、世間の評判とは別に個人的にはダメでした。傑作長編推理小説の映画化というのは大変難しい作業だとは思うのですが、元々のストーリーの良さは折り紙つきですから、上手く着地すれば娯楽大作として十分魅力的な作品に仕上がるワケです。当然、映画化が決れば、読者の多くはそれなりに期待します。しかし、何せ“長編”ですから、そのまんま全てを映像化するワケには行きません。何処を生かして、何処を省略するのか?言い換えれば監督や脚本家の力量が試されるコトになります。そういう意味で、今作での平山秀幸、鄭義信のコンビの頭の悪さと言ったら、開いた口がふさがりません!この“しょーもなさ!は一体なんなんでしょ!簡単に言ってしまえば“火サス”で最後に犯人の語りが全く無いような映画です。救いようがありません!小生は原作を読んでいませんから、余計にチンプンカンプンです。何故に今になって?彼らの繋がりは?何故に“レディ・ジョーカー”なのか?そりゃ、オボロゲには分かりますが、そんなんダメでしょ!原作の上澄みだけを掬い取ったような、薄っぺらい仕上がりの作品を「5年に及ぶ歳月を費やして、遂に実現させた感動作」等と謳っている情けなさ・・・「あなたたちは分かりはしない」って言われてもねぇ!っつーか、分かるわけねーだろ!友人が言ってました「映画みたいに作っているけど、これは単に高村薫の原作のCMだよ」。なるほどねぇ!実際に映画を観た後、原作を買いに走った人間が約一名居ましたわ(笑)。これが今の邦画の限界とは思いたくありませんが、『飢餓海峡』の内田吐夢、『華麗なる一族』の山本薩夫、『砂の器』の野村芳太郎等・・・彼等の後を継ぐような監督が居ないのは淋しい限りです。


ロバート・レッドフォード製作総指揮の『舞台よりすてきな生活』。子ども嫌いの劇作家ピーター(ケネス・ブラナー)と妊娠願望症の妻メラニー(ロビン・ライト・ペン)の夫婦を中心に描かれるすてきな?生活。う〜ん、微妙(苦笑)。つまり、型通りに作れば、こぢんまりとまとまった作品になったと思うのですが、今作は“型”を外して様々なキャラクターを登場させ、多くのエピソードを散りばめ、広がりのある作品にしようとしています。ただ、その狙いが手放しで成功しているとは言えないんですよね。おそらくシニカルな笑いや、コアな部分でオイラには理解出来ないところも多々あったとは思うのですが、イマイチまとまりに欠けます。やはり、この映画のバックボーンになる、引っ越してきた少女との交友をもう少しキチンと描いた方が良かったような気がします。ブラナー、ペンが良かっただけに、ちょっともったいないです。監督・脚本は今作がデビューのマイケル・カレスニコ。


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