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『半落ち』でその実力を知らしめた佐々部清監督が『半落ち』の前に撮っていた『チルソクの夏』。舞台は山口県下関、年に1回開催される釜山との合同親善陸上競技界。そこで、走り高跳びの選手だった郁子は一人の韓国人の男の子と出会う・・・古き良き邦画の香りとでも言うのでしょうか、とても懐かしく清々しい後味の映画でした。まさに“愛すべき小品”と呼ぶのに相応しい作品といえるでしょう(笑)。時代背景は70年代後半、郁子(水谷紀里)の遠距離純愛を軸に初々しい青春模様が繰り広げられます。時代や世相を色濃く反映したストーリーの中、この映画の最大の功労者とも言える主演女子高生4人(真理役の上野樹里は『ジョゼと〜』で元彼女役、次回作は矢口史靖(ウォーター・ボイーイズ)監督作品『スウィングガールズ』)の瑞々しくハツラツとした姿は、観る者に“真っ直ぐだったあの頃”を思い出させてくれます。小生は男子ですが、あの頃の女子ってあんな感じだったんじゃないでしょうか、誰か教えて下さい。また、これが映画初出演(本当かよ!)になる山本譲二も存在感タップリの好演!監督の佐々部清という人は、間違いなく邦画黄金期の正統な継承者ですね。やっぱ『陽はまた昇る』を観ないとダメかなぁ・・・ボソ。
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