Deckard's Movie Diary
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2004年02月01日(日)  25時 悪霊喰 ポーリーヌ

『25時』・・・タッチストーンのロゴマークから一瞬にして観客の心臓を鷲掴みにして、ギザギザな印象を残す強烈なファースト・シーンへ。金縛りにあったような錯覚を憶えながら見入っていると、静かな水面が一気に濁流と化して襲い掛かってきます。スパイク・リーは物凄い傑作を作ったのかもしれない・・・という思いがジンワリ・・・。主人公の最後の夜、彼を取り巻く登場人物達・・・垣間見える人間性、それぞれの別れ方。誰がどうしようが、何をしようが、結局は自業自得。落とし前は自分でつけなきゃ!あくまでもリアルに適度な緊張感を維持しながら、映画はエンディングへ。スパイク・リーの落とし前は?映画としては尻すぼみの印象が拭えません・・・それはリアル過ぎたからかもしれない。そして、いつも感じるのですが、スパイク・リーの映画を細部まで理解するにはドメスティックな日本人のオイラにはハードルが高すぎるのかもしれません・・・。それでもこの映画は一見の価値があり!個人的にはバリー・ペッパーに1票!


あのブライアン・ヘルゲランド(『LAコンフィデンシャル』『ミスティック・リバー』の脚色&脚本家であり『ロック・ユー』の監督でもある!)が監督・脚本の『悪霊喰』。やっぱり、どう贔屓目に見てもジョイ3(ヤバそうな?映画ばかり上映している映画館)でしたわ(大苦笑)。まず、話が分かり辛れ〜!(オカルトなのに)全く怖くねぇ〜!この2点で致命的です。結局、何をやっているのか?どうして欲しいのか?何が言いたかったのか?全く分かりません。だって画面が暗すぎ!(って、そういうコトかよ(笑))早い話が「勝手にやってれば!」とか「だから、ナニ?」状態です。なんでこんな映画作っちゃったんだろ・・・ボソ。『ポストマン』に続くヘルゲランドの汚点(笑)っつーコトで(苦笑)。


時折、妙な傑作を生み出すベルギー映画(『ぼくのバラ色の人生』『八日目』『ロゼッタ』『エブリバディ・フェイマス』『息子のまなざし』等)から『ポーリーヌ』です。悪くないですがヌルいです。主人公のポーリーヌお婆ちゃんはちょっと頭が足りません。世話をしていた妹が亡くなり、残る二人の妹が面倒を見るハメに!最初は上手く行かないのですが・・・古今東西良くある題材です。というワケで悪くない映画ですが、わざわざ観なくても・・・みたいな評価ですね(苦笑)。見所はポーリーヌを演じる女優・ドラ・ファン・デル・フルーン!メチャメチャ上手いです。モノホンかと思いましたよ。間違いなく主演女優賞モノでした。


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