Deckard's Movie Diary
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2004年01月16日(金)  半落ち

チケット・ショップで駄洒落ではなく半落ち(600〜800円程度)していたので、ほとんど期待していなかったのですが、これは中々良く出来た映画でした。おそらく昨年でしたら邦画ベスト10にランキングされた作品でしょう。監督は生粋の助監督上がり(ナンダぁ、この言い方!)らしい佐々部清。前作の『陽はまた昇る』がデビュー作だそうですが、既に40代後半。役者を動かすという意味での演出は非常に的確で、さすがに映画界出身!と感心させられます。主要登場人物(寺尾聡、柴田恭平、鶴田真由等)を取り巻く人物が次々と変わるのですが(これが豪華キャスト!)、少ない出番でも皆キッチリと存在感を振りまいています。映画はジワジワと観る者を引き込み、最後まで飽きさせません。しかし、クライマックスが近づいてもそのペース(というか、演出かな)が一向に変わりません。ココが“ヘソ!”という部分が見当たらないんです。個人的には描きたいコトの焦点がボケたような印象が残ってしまいました。結局、主人公が守ろうとしていたモノが、ああいう形で登場してしまったのもちょっとピンときませんでした。まぁ、その辺りは好みもあるでしょう。で、豪華役者陣です。意外と良かったのは柴田恭平。上手くなったなぁ・・・は伊原剛志。頑張ってたなぁ!は鶴田真由。もっと頑張れよ!は田辺誠一と吉岡秀隆。お久しぶり〜♪もっと映画に出てくれよ〜は奈良岡朋子。ミスキャストは高島礼子と原田美枝子。原田美枝子に関してはちょっと不可解な演出でした。もっと汚すべきだと思うんですけどねぇ・・・。佐々部清監督の次回作は『半落ち』の前に完成していた『チルソクの夏』・・・ちょっと楽しみです。因みに『陽はまた昇る』・・・ベータ派だったオイラは未見です(なんじゃそりゃ!(自爆))


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