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Deckard's Movie Diary index|past|will
今日で終わっちゃう『蛇イチゴ』・・・とうとう観てきました。監督・脚本はこれがデビュー作になる西川美和。同じ是枝プロデュースの『カクト』は全くそそられませんでしたが、こちらは予告編からちょっと気になってました。ベテランで堅物のサラリーマンの父(平泉成)、痴呆の祖父の世話をしながらも明るい母(大谷直子)、そして真面目一方の妹(つみきみほ)。そこへ十年前にインチキな生活態度から勘当されて家を出ている兄(宮迫博之)が舞い戻ってきて・・・という、所謂ホーム・コメディです。前半、一家の暮らしぶりにそれぞれの隠し事や悩みを絡め、ひょんなコトから兄が颯爽と登場するシーンまでテンポも良く、とても新人とは思えない芸達者ぶりでちょっとビックリ!で、兄の登場から物語は急にスローダウンするのですが、それもテーマの確信に入っていく雰囲気で悪くない。さぁ、どーなるんだ?と待っていると・・・な〜んもない!(爆)つーか、それだけかいー!とツッコミを入れたくなるアッサリ加減なんです。もったいない!(もったいない!とか、惜しい!とかそんなコトばかり言ってるなぁ・・・)ここはもうひとつ踏ん張って家族再生の方向をキッチリと描いて欲しかったですね。コメディに徹するのか?シリアスな方向へ持っていくのか?どちらとも取れず中途半端に終わってしまいました。結局、最後はその芸達者ぶりが足を引っ張ったような映画でしょうか。それでもこの監督はまだ28歳!次回作に期待します。あんまり好きな役者ではありませんが、つみきみほ・・・上手かったです。
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