Deckard's Movie Diary
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2003年09月10日(水)  月の砂漠

『月の砂漠』は、前作『ユリイカ』で2000年のカンヌ映画祭で「国際批評家連盟賞」「エキュメニック賞」W受賞の快挙を35歳で達成した青山真治監督の新作です。『ユリイカ』は完成度はともかく、事件をキチンと見つめようとした意欲は十分感じられました。が、今回はちょっといただけません。家族がテーマのようですが、相変わらずの寡黙な演出がいい加減鼻につきます。結局は、衝撃的な事件だったら、その手の演出も優しい観客の勝手な思い込みで「うんうん!わかる!わかる!」となるんでしょうけど、今作のように描き尽くされてきたテーマでは、そうは問屋が卸さない!って感じでしょうか。登場人物はどいつもこいつも生気がなく、生まれてこのかた曇り空の下でしか息をしたコトがないような連中ばかり。長々と胡散臭いストーリーを描いた挙句に「一緒に住みたいのなら、私達家族じゃない!」って、そりゃないだろ(苦笑)どうも青山真治という人は評価され過ぎているような気がします。退屈で凡庸な映画でした。青山真治はもういいや・・・ボソ。


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