Deckard's Movie Diary
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| 2003年07月01日(火) |
ホテル・ハイビスカス デブラ・ウィンガーを探して シティ・オブ・ゴッド |
1日開催になった2度目の映画の日は火曜日でした(だから?)。
まずは『ホテル・ハイビスカス』。『ナビィの恋』で日本映画に新風を巻き起こした中江裕司監督の新作です。面白いです。楽しいです。嬉しいです。歌いたいです。行進したいです。懐かしいです。子供に戻りたいです。入っちゃいけない所に入りたいです。はしゃぎたいです。だから、元気が出ます。オナラも出ます。アリも50匹出ます。BMWも出ます。沖縄のジミヘンさんもまた出ます。わかんない言葉も出てきます。それでも、十分楽しめます。幸せな気分になれます。人生どうにかなるさ!という気分にもなれます。ハラヘリヒレハレ〜♪だけんども、エネルギーをタップリ補給した気分にもなれます。美恵子バンザ〜イ♪ <観賞後「なんじゃこりゃ!」って怒ったって知りません(笑)>
『デブラ・ウィンガーを探して』。女優のロザンヌ・アークエットが監督したインタビュー映画です。まぁ、ヌルいんだろうなぁ・・とは思ってましたが、予想以上にヌルかったです(苦笑)。最初は女優業と家庭の両立をどうするか?ってテーマでインタビューを開始するんですけど、途中からそんなテーマは何処かへ行っちゃうし(内容も“周囲の理解”とか“努力”とかの話に終始するから、何処かへ行っちゃっても構わないんだけど)、その後の話しも別にわざわざ撮影するような本音なんてありません。結局はロザンヌの力不足でしょう。コレだけの女優にインタビューしてこの内容ではねぇ・・・お粗末。ジェーン・フォンダとヴァネッサ・レッドグレーブが登場してたんで、「おお、『ジュリア』の二人もそんな年齢になったのねぇ・・・」と別のコトばかり考えてました(苦笑)。それにしてもゴシップ系の話しになると笑い声が劇場内に響いてたんですが、あんな話がそんなに面白いんですかねぇ・・・ボソ。
近年稀に見る衝撃的な映画でした。ブラジル映画『シティ・オブ・ゴッド』です。60年代から80年代にかけて、ブラジルのスラム街で生きる若者達の生態(抗争)を描いた作品です。原作は600ページ及ぶノン・フィクションのベストセラー。映画は南米特有のギラギラな光に覆われ、言葉に出来ないほどの凄まじい光景が容赦なく降りそそぎ、画面はガチガチと揺れながら観る者を極度の緊張感で包みます。一触即発の無防備な感情の中で描かれる愛と正義と友情、そして他愛の無い笑顔。その全ては一瞬にして破壊され、暴力の連鎖が産み続ける子供たちは敵討ちの殺し合いに継ぐ殺し合い。ニュースや記事で知っていても・・・映画の力をまざまざと見せ付けられた2時間10分。疲れます。が、必見!(相当イタい映画ですから、観る方は覚悟して観てください)因みに監督は今作が3本目だそうですが、その巧みな演出センスには驚かされます。また、登場人物のほとんどが現在スラムに住んでいる少年達だそうで、リアルな存在感には度肝を抜かれました。
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