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Deckard's Movie Diary index|past|will
映画好きの友人(女性)二人が二人とも「素晴らしい」と絶賛していたケイト・ブランシェット最新作『ヘヴン』。まぁ、オイラはブランシェットってだけで評価が甘くなりますが、これはマジに好感触!この映画は予告編から既に一風変わったオーラを発していたのですが、本編も、その時感じた不思議な透明感に満ち溢れ、現実味がほとんどありません。タメの利いたトム・ティクヴァの演出は研ぎ澄まされ、無駄に長くなることなく非常に高いレベルで結晶しています。主演二人の感情が観ている者の身体の中へゆっくりと染み入り、やがて訪れる天国への階段を上る時まで私たちを夢見ている気分にさせてくれます。彼らを見守るヘヴンズ・アイとして全編に配された俯瞰の画は、ストーリーの純度の高さを象徴しながら、地上から遠ざかるラストシーンを効果的に映し出していました。小生はそのラストシーンからエンドロールにかけて、フワ〜っととても良い気分に・・・。惜しむらくは、前半の緊張感溢れる濃密な時間に比べると(中盤の恋愛モードはヨシとしても)終盤の予定調和っぽいストーリーをもう少し工夫して欲しかったなぁ・・・と。では、どうすれば良かったのだろう?と考えても、今以上の描き方があるのかどうか・・・・かなり微妙です。だとすれば、この映画はコレで良かったのかもしれません。まぁ、何だかんだ言っても、オイラは前半のブランシェットの泣きのシーンで、既に胸が熱くなってしまいましたが(>_<)アチャ!
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