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2004年06月12日(土) 悪いことしましョ!

1967年6月12日、女優のフランシス・オコナーが生まれました。

悪いことしましョ! Bedazzled
2000年アメリカ ハロルド・ライミス監督

ビデオ・DVDあり(FOX)

1967年製作のイギリス映画(スタンリー・ドーネン監督)と
同名、ほぼ同趣旨のリメークです。(邦題まで一緒…)
ただし、オリジナルでピーター・クックが演じた役を、
本作では、セクシーで衣装映えする美女
エリザベス・ハーリーが演じていました。


エリオット(ブレンダン・フレイザー)は、
人は好いけれど口下手で、
会社の同僚たちからうっとうしがられ、
好きな女性アリスン(フランシス・オコナー)とは
まともに口を利くこともできません。

そこで、早まったことに、
「アリスンと仲良くなれるなら何でもする」などと
言ってしまったために、
突然、「悪魔」を自称する美女(ハーリー)に、
7つの願いを叶えてやるから、
あなたの魂をよこせと言われます。

悩んだ挙句、その話に乗ってしまったエリオットは、
時にはロマンチック、時にはワイルドな男に変身し、
愛しい彼女を口説くのですが、
そのさまは、どう見ても悪魔に翻弄されているとしか見えず……。

他愛もないオチまで続く他愛もない話を、
サービス精神で引っ張っていくタイプの
目に楽しい映画です。
E.ハーリーは、もともとモデルということもあり、
その完璧なプロポーションとゴージャスな美人顔で、
衣装を着替えまくり、でも、「それだけ」にならず、
コメディエンヌぶりもなかなかのものでした。

一方、ある時期から明らかにコメディアン化している
B.フレイザーは、
(デビュー間もない1992年『原始のマン』から既にそうだったかも)
二枚目が無理やり
「俺は今回イケてない役だから、
みんなそのつもりで映画を見るように」

と注釈をつけるような設定でなく、
どう見ても、ため息の出るような「イケてなさ」で
詩人のようなロマンチストからNBAのスター選手から何から、
思い切りのいいコミカル演技を見せてくれました。

ただ、エリオットが憧れるアリスンという役が、
無難な美人なら、誰がやっても一緒かなと映ってしまうのは
ちょっと残念だった気がします。
とどのつまり、あんまり重要な役じゃないってことでしょうか。
もっと気合入れて役の設定やキャストを考えてくれたら、
映画の印象も変わっていたかもしれませんが、
それがよかったとも限らないかもしれない、とも思わせます。
……あ、結局「あれ」でよかったんですね。
この映画のヒロインは、ある意味E.ハーリーだし。
(9行も使った挙句、自己完結してしまってごめんなさい)

人生観を変えてしまうような作品ではありませんが、
さりとて、捨てたもんじゃない、
なかなか質のいいコメディーだと思うので、お勧めします。


ユリノキマリ |MAILHomePage