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2003年07月21日(月) いまを生きる

1952年7月21日、
俳優のロビン・ウィリアムズが生まれました。

いまを生きる Dead Poets Society
1989年アメリカ ピーター・ウィアー監督


豪州時代の作品
『ピクニックatハンギング・ロック』(1975)から
比較的近作の『トゥルーマン・ショー』(1998)まで、
この人って、きっとすっごくマジメなんだろうなあ、
という感じの人柄が窺われる、
そんな作品を撮る監督が、ピーター・ウィアーです。

アメリカ東部の全寮制名門私立校で
型破りで印象深い国語教師キーティング
ロビン・ウィリアムズ)と
彼から大なり小なり、そのやわらかい心に
影響を受ける少年たちの織りなす、よくできた群像劇でした。
“少年たち”を演じた中でもまさに出世頭、
今や八面六臂の大活躍を見せるイーサン・ホークが、
コウサギの如く心細い少年トッドを演じたのも
何だか愉快な気がします。

原題の“Dead Poets Society”とは、
キーティングが学生時代に参加していた詩のサークル名で、
物語の軸となるのは、それを知った少年たちが
ぜひともそのサークルを復活させようと奮闘する部分でした。
軸となるわけですから、騒動の輪もまたそこを中心に描かれていきますが
詩人ウォルト・ホイットマンが
リンカーン大統領の死を悼んで読んだと言われる詩の一節、
“O Captain! My Captain”(おお、船長!我が船長!)が、
少年たちがキーティングに声をかけるときに使われたりと、
お茶目さと格調の高さがいいバランスのシーンが登場しました。

さて、“少年たち”の、トッド以外のメンツはというと、
悲劇の優等生ニールがロバート・ショーン・レナード
『スウィング・キッズ』ほか。E.ホークとの変わらぬ交友も有名)
勇気を出して恋を実らせるノックスが
ジョッシュ・チャールズ『スリーサム』など)
キーティングからの影響を最も受けた
チャーリー“ヌワンダ”をゲイル・ハンセン
(彼カワイくて、個人的には一番“萌え〜”だったのですが、
今何してるんでしょ)

憎まれ役キャメロンをディラン・カスマン
飄々とした秀才タイプのミークスがアレロン・ルッジェロ
ミークスと名コンビのピッツがジェームズ・ウォーターストン
『キリング・フィールド』などのサム・ウォーターストン
の御子息だそうで、全体に縦長なところがパパそっくりでした)

というような感じでした。
残念ながら、後半4人の役者さんに関しては、
日本では本作以外、目ぼしい出演作が知られていないのですが、
それでも、この映画をごらんになったことのある方なら、
「ああ、いたね、そういう子」と、思い出されるのでは?
それにしても、本当にどこに行った>ゲイル・ハンセン

ところで、ほとんど役に立たない余談を1つ。
邦題『いまを生きる』は、作中登場する詩の一節
“Carpe diem”(カーペ・ディエム「今日をつかめ」/ラテン語)
からとられたようで、
これは英訳すれば、Seize the dayとなるそうですが、
全くそのものずばりのタイトルのR.ウィリアムズ主演映画があります。
『ミッドナイト・ニューヨーカー』の邦題でビデオリリースされましたが、
現在も入手可能かどうかはわかりません(DVDはないようです)。


ユリノキマリ |MAILHomePage