Dailymovie
DiaryINDEXpastwill


2002年07月13日(土) すてきな片想い

私こと当日記サイト管理人ユリノキマリ、本日34歳になりました。
ええ、なりましたとも。
というわけで、16歳の誕生日を思い出し、こんな映画を。

すてきな片想い Sixteen Candles
1984年アメリカ ジョン・ヒューズ監督


80年代半ば、「リングレッツ」などという、
彼女のまねっこファションを生み出すほど支持された、
モリー・リングウォルド主演作です。
(もっとも、リングレッツという言葉が生み出されたのは、
厳密には2年後の『プリティ・イン・ピンク』だったかと)

目前に迫った姉(美人♪)の結婚式のおかげで、
記念すべき16歳のバースデーを家族みんなから忘れられてしまった
サマンサ(M.リングウォルド)は、
思う人には思われず、思わぬ人に思われて…の典型的なパターンで、
憧れの上級生ジェイク(マイケル・シェフリング)には振り向いてもらえず、
うっとうしい下級生ジム(アンソニー・マイケル・ホール)からは
妙に懐かれと、レンアイに関しては冴えない毎日でした。
ジェイクには、「美人で、体にハンディのある弟の面倒見もいい」という、
結構な評判のガールフレンドがいて、
自分の入る余地なし、と諦めてはいるのですが、
実は、恋人との関係をちょっと見直しつつあるジムは、
サマンサの熱い視線に気づいていたのでした…

昔からよくわからない表現に、
「あなたの想いが通じる」「〜が伝わる」「〜に気づいてもらえる」
というのが、=両思いになる意味で使われているというのがあります。
たとえ伝わったとしても、正直迷惑な想いというのもあるのでは?
この邦題、原題から考えると少々とんちんかんな感じもしますが、
実はなかなかのセンスを持った人がつけたことがうかがわれます。
何しろ、
「サマンサは、ジェイクが自分に興味を持っていることに気づいていない」
のです。
お互いが片想いというのは、
最もくすぐったくて心地いい関係ではないかと思います。

16歳の誕生日を忘れられるという、軽くみじめな気持ちや、
「このバカ、何とかして」と言いたくなるほど厚かましいジムの存在も、
ただの添えものエピソードではなく、後のフォローもばっちりです。
散漫に見えて、なかなかよくまとまった、青春恋愛スケッチでした。

今を時めくジョーン&ジョン・キューザック姉弟も、
全く別のシーンとはいえ、小さな役で出演しています。
結局、この映画で最もメジャーになったのがこの人たちという事実も、
80年代のラブリーな遺産として、愛すべき要素を与えています。


ユリノキマリ |MAILHomePage