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2001年12月16日(日) ポケットモンスター ミューツーの逆襲

1997年12月16日、テレビ東京で放映の人気アニメ
『ポケットモンスター』を見ていた子供たちのうち、
光過敏症と思われる失神・嘔吐などの症状を訴える子供たちが
続出…という、世に言う「ポケモンパニック」が出来しました。

実は私、この対象になった放送を見ておりません。
何しろ当地では、4〜6週遅れぐらいでやっと放映されるので、
この週も、全く違うエピソードが放映されましたし、
ビデオ化されたときも、そのお話は削除されていました。

他局の番組だというのに、自分のお子さんがファンだということで、
誤解や偏見を解かんと、「内容はいい番組なんです」と
必死で訴えていた、Fテレビのアナウンサーがいました。
直接間接に、さまざまな人々を巻き込んだ、
まさにパニックだったのですね。

が、この翌年夏、劇場版映画は予定どおり製作され、
公開に至りました。
(私も劇場だけで都合4回ほど見.るはめになりました)
他愛もないお子ちゃま向けととるか、
クローン技術が進む方向への警鐘と見るべきか、
微妙な作品なのですが、
世界中のちびっこの笑いと涙と感動を搾り取って大ヒットしました。

ポケットモンスター ミューツーの逆襲
Pocket Monsters: Mewtwo Strikes Back!

1998年日本 湯山邦彦監督


ポケモンマスターを目指して旅をしているサトシたちのもとに、
「最強のポケモントレーナー」を自称する謎の人物から、
パーティーの招待状が届きます。
全国選りすぐりポケモントレーナーたちが、
パーティー会場、ニュー・アイランドへと赴きますが、
港に着くと、しけの海の前で、なすすべもありません。
が、サトシ、カスミ、タケシの三人組と、数人のトレーナーたちは、
荒海にもくじけない水系(みずけい)ポケモンなどの力をかり、
会場にたどり着きますが、そこで待っていたものは?

ニュー・アイランドでは、ポケモンのクローンを製造しており、
そこで行われた“バトル”とは、オリジナルとコピーを戦わせるという、
軍鶏の蹴合いのようなものでした。
カワイイ系、コワイ系、カッコイイ系ひっくるめて、
同じような姿の者同士が傷つけ合う姿は、見ていて心が痛みます。
特に、賢いピカチュウは、この不毛な戦いにどうしても応じられず、
一方的に殴られ続けます。

「コピーでも、生まれてきた以上は同じ生き物なんだ」
という趣旨のせりふを、サトシが言います。
そして、ポケモンたちを救うために身を呈した彼でしたが…。

パーティー会場で待つ謎のポケモン“ミューツー”の吹替えが
舞台俳優の市村正規さん、
水先案内人“ボイジャーさん”の役で歌手の小林幸子さんなど、
豪華なゲストも印象に残ります。
また、幻のポケモン“ミュー”を担当した山寺宏一さんは、
翌年からポケモン劇場版の常連キャストになりました。

ビデオ店で手に取るのは、少々勇気が要るかと思われますので、
たまたま機会があれば、ごらんになってみてくださいませ。

余談ですが、この映画は劇場リピーターが多かったようで、
3度目に見にいったとき、台詞を先取りしている子供を見ました。
何だか『ニューシネマ・パラダイス』のワンシーンのようで、
(やかましいっ)と思いつつ、笑ってしまいました。


ユリノキマリ |MAILHomePage