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2001年12月01日(土) ピーターズ・フレンズ

12月1日は、1988年に制定された世界エイズデーです。
…で、この映画を取り上げるのは、
はっきり言ってネタばれもいいところなのですが、
いい作品だと思うので、敢えて御紹介させていただきます。

ピーターズ・フレンズ Peter's Friends
1992年イギリス ケネス・ブラナー監督


大学時代の気の合った仲間が、
父親から爵位と土地を相続し、
家政婦(フィリーダ・ロウ)に小言を言われながら
気ままな暮らしをしているピーター(スティーブ・フライ)の屋敷に招かれ、
10年ぶりに顔を合わせましす。

映画関係の仕事をしていて、
人気女優と結婚したばかりに、
どこに行っても悪目立ちすることにうんざりのアンドルー(K.ブラナー)、
昔からピーターを慕っていたマギー(エマ・トンプソン)、
夫婦でCMのジングルを作曲する仕事をしているロジャーとメアリ、
奔放で、一時はアンドルーと婚約もしていたサラーなど、
懐かしい顔が集まります。

みんなそれぞれ大なり小なりの悩みを抱えていて、
相変わらずみんなに好かれるピーターだけがただ変わりなく…と思いきや、
実はピーターがみんなを呼び集めたのには、訳があったのでした。

よくある群像劇と言い切ってしまえばそれまでなのですが、
イギリス映画ファンなら「おっ」と反応せずにいられない豪華キャスト、
恋せずにいられないサラを、
アンドルーが“ロマンス中毒”と評するようなところ、
「大人なんて、金を持っている子供にすぎない」
というピーターのせりふなどなど、
印象に残る部分がたくさんありました。
オープニングで使われるティアーズ・フォー・フィアーズの
“Everybody wants to rule the world”を初め、
音楽の使い方も、ある世代以上には感涙ものでしょう。

さて、この映画とエイズ(HIV)の関係は何でしょうか?
それだけは、言わないでおきます。
ただ、一言だけ申し上げさせていただければ、
意外と忘れがちなことですが、
「HIVポジティブ」と「エイズ患者」は違うそうです。
そういえば…そうですね。

参考までに、家政婦役を好演したフィリーダ・ロウは、
エマ・トンプソンの実母だそうです。
彼女とはほかに『ウィンター・ゲスト』でも共演していて、
ロバート・カーライル主演のテレビシリーズ『マクベス巡査』にも、
仕切り屋体質が嫌われるオバサンの役で元気に出演なさっていました。
また、『十二夜』と『恋におちたシェイクスピア』の2本で、
何となーく似た役(侍女)を演じていたイメルダ・スタントンは、
この映画ではCM作曲家ロジャーの妻メアリの役でしたが、
実はこれ、言われるまで気づきませんでした。
侍女の2役で「すてきなおばば様」だと思い込んでいたので、
1956年生まれと意外と若いことがわかったとき、
本当にびっくりしました。
そのかわり、10年後も印象がそう変わらないんだろうなと思います。
それって女優としては損なのか得なのか…
すてきなおばば様系女優は個人的に好みなので、
そういう人たちがきちんと使われる映画が
もっと増えればいいのになと切に願います。

さて、本日は『パリー・ポッター記念日』?でもありますね。
早速ごらんになった方、
感想を掲示板に書き込んでくださいませんか?待っています。


ユリノキマリ |MAILHomePage