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2001年11月04日(日) 小さな贈り物

11月4日は、
マシュー・マコノヒー(1969年)の誕生日です。
マシューといえば、『評決のとき』の主演で、
「レッドフォードの再来がブラピなら、
ポール・ニューマンの再来はこの人」
とささやかれた、涼しげな二枚目演技派ですが、
そういう人だからこそ、
マイナーな方マイナーな方に話を持っていきたがるのが
私の悪い癖でして……てなわけで、今日はこれです。

小さな贈り物 Larger Than Life
1996年アメリカ ハワード・フランクリン監督


『ゴースト・バスターズ』や『三人のゴースト』でおなじみの
ビル・マーレイが主演した、動物コメディーです。

コンサルタントとして成功をおさめた男が、
サーカス団員だった父の遺産としてメスの象ベラを「相続」し、
厄介払いと金策のために
ハリウッドの動物エージェントに売り飛ばそうと目論み、
大陸横断をするはめになってしまう……
大筋を言ってしまえば、そんな話です。

さて、マシューは、ビルたちが旅の途中で出会う、
壊れた感じのトラッカーという役どころを演じていました。
アメリカの成人男子好み?の野球キャップ、中途半端な長髪、
節操なさそうなヒゲ…で、
はっきり言って小汚いし、つき合いたくないタイプの男なのですが、
この役のブチ切れ方を見ていたら、
どうして彼がサンドラ・ブロックと仲がよいのか、
何だかわかった気がしました。
いや、別にサンドラが壊れているとは言いませんが、
『評決のとき』の弁護士役って、どうも御清潔過ぎる気がして…

正確にいうと、動物エージェントに売ろうと考える前には、
一応良心的に、動物園で保護してもらうことも考えます。
そこで飼育係を務める女性を演じていたのは、
『好きといえなくて』などのジャニーン・ガロファロウでした。
私のひいきの女優の1人ですが、
タフさと専門性を求められる職業にイメージぴったりの人です。
そういえば、『好きといえなくて』では獣医師の役でした。

ビルはこの小さくて大きな遺産相続に振り回されているうちに、
婚約者には去られ、それまで大事にしていたものを失いますが、
まあ、最後には収支トントンか、
考えようによってはそれ以上のものを得ますので、
どんな御難続きでも、安心して見ていられます。
(でないと、コメディーとして成立しないし)

この手の映画は、動物をかわいいと思えるかどうかで
好き嫌いが分かれますが、
私は最初、ベラをそんなにかわいいと思わなかったのですが、
見ているうちに、愛着がわいてきました。
力は強いし賢いし(餌代はかかるけれど)、なかなかいいヤツです。
愛と感動のストーリー…というほどでもないのですが、
ベラ役の象さんと、達者な役者さんの魅力で、
お勧めしておきます。


ユリノキマリ |MAILHomePage