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2001年08月21日(火) アロハ・サマー

1959年8月21日、
ハワイ州がアメリカの50番目の州になりました。
そこで、
ちょうどその頃のハワイが舞台の映画を御紹介します。

アロハ・サマー 1988年アメリカ

“人生に ほんとの夏はひとつだけ”
という意味深いキャッチコピー、
あの小林克也氏の、
「『アメグラ』と『ビッグウェンズディ』を
足したようなすごさ」
というベタボメぶり、
(本当に見たのだろうか?と、本当に見た私は思ったけれど)
そして、東京でも結構メジャーな劇場で上映されたという事実。
この3つだけを挙げれば、このタイトルを初めて知った方は、
「これは隠れた名作では?」と勘違いなさるかもしれません。

でも、実はここで御紹介するのに葛藤を覚えるような、
押しも押されもせぬB級映画でした。
いや、B級は嫌いではないのですが、何しろ安易なお話で、
アメリカ人の少年と日系人の少年の友情と
サーフィンが軸なんですが、
日系人のお父さん役があのショー・コスギで、
「コスギさんは、このキャリアをどう思っているのだろう?」と、
ちょっと問いたくなるキャラクターだったのでした。
最近はどういう事情になっているか、よくわかりませんが、
その昔、スプラッシュ上映と呼ばれるケースがよくあったようですね。
(トム・ハンクスとダリル・ハナーのあの映画とは無関係)
スプラッシュ(とばっちり)で配給会社が買わされたB級作品を、
地方だけで(大抵何かと抱き合わせで)上映したような例のことですが、
その種の映画だと言われても、何も疑わずに見そうな感じの作品です。

妹が白人男性に騙されて以来、
白人に敵愾心を燃やすロコの若者とか、
気の強い少女と気の弱い少年のカップルとか、
武士道に毒されているとしかいいようのない日系人とか、
人物の描写が何だか薄っぺらいのです。
うまく作れば、結構テーマ性も強く、
いい映画になったと思うんですけどね。

あ、でも、オールディーズの使い方はいいかなあ。
ぽーっと、何も考えずに美しい海でもながめていたいときは、
結構楽しめる作品だと思います。

この映画、実は私たち夫婦が初デートで見た作品でもあるのです。
でも、何となくこっぱずかしいものがあり、
ほかの映画を見たことにしよう……ということにはなっています。
今日は何となく露悪的な気持ちになっていたこともあり、
ついつい書いてしまいました。
もっとも、この次のデートで見た映画は、
メル・ブルックスの『スペースボール』だったのですが。
(これもたいがいB級ですが、↑お勧めではあります)


ユリノキマリ |MAILHomePage