ひびき(日々記)
「夢を叶えて 夢になりたい」

2007年04月16日(月)

土曜日
実家に帰る

終い桜の咲く真野川べりを
父ちゃんとゴン(愛犬)と散歩した

ゆっくりゆっくり散歩した

ゴンは
もうあかんかもしれん

散歩はしたい
けどもう全くカラダがついてきてへん

ここまで老いが進むと
元気でいてくれという願いさえ
僕の勝手な無理強いに思えてくる

ゴンだけの話じゃない

それはうちの父ちゃんと母ちゃんにも
重ね合わせて思うことだ

長生きして欲しいと思う

僕はこの自分の願いを
健全なエゴだと疑わずに今日まできた

それゆえ二人の生活に対して
健康への節制や自制を逐一訴えてきたけれど
最近そのたびに二人の機嫌が悪い

裏を返せば
老い先短い二人に対して

「したいことを我慢してでも生きながらえてくれ」

そう言っているに過ぎないのかもしれない

僕らのために生きようという思考や気力は
老いの進む二人の中でどんどん小さくなっている

思うように動かなくなってしまった頭と体は
これからますます思うように動かなくなる

色々なことを我慢して生きながらえたところで
我慢によって二人に還元されるものはあまりに少なく
また本当に還元される保障も実感もないかもしれない

それならば未来より多少身動きのままなるうちに
やりたいことをやって死を迎えたい

どうやらそんな思いが
二人の中で日に日に強くなってきている気がする

実の子の思いに応える命の余裕がもうないのだ

哀しい

哀しいけれど

この哀しみは
やっぱり僕が勝手に哀しいだけだ

父ちゃんと母ちゃんの意思をないがしろにして
僕はこれからの二人の人生を考えちゃいけないんだ


 <過去  INDEX  未来 >


フジタスミト [HOMEPAGE]

My追加