囚はれのシネマ日記
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2005年09月15日(木) 秋は来ぬ

やうやく秋が来た。
秋きぬと目にはさやかに見えねども風のおとにぞおどろかれぬる、を実感。
今年の夏は長くて暑かつた、いろいろな意味で。
でも台所でゴキブリに遭遇したのはたつたの一度だけだつた。
せめてそれだけでも幸せな夏だつたと思はなければ。
その暑い夏に家にこもつて見た映画(DVD)を書きとめてをかう。

まづムービー・プラスで放映したテオ・アンゲロプロスの作品のすべて『永遠と一日』『こうのとり、たちずさんで』『蜂の旅人』『ユリシーズの瞳』『テオ・オン・テオ』『アレクサンダー大王』『再現』『シテール島への船出』を見た。
いちばんよかつたのは池澤夏樹がテオ・アンゲロプロスにインタビューする『テオ・オン・テオ』。
「あなたの映画にはいつも水がありますね?川、海、雨、雪、霧…」(池澤)
「失敗する自由が欲しい…(微笑)」(テオ)

なぜかマリアンヌ・ドニクールのあの顔を思ひ出し『そして僕は恋をする』『パリでかくれんぼ』『美しき諍ひ女』『発禁本』(サドの伝記)をつづけざまに見た。
でも結局『そして僕は恋をする』のシルヴィア役の神秘的小悪魔性を超えるものなし。オードリー・ヘプバーンとジャンヌ・モローを掛け合わせたやうな。『パリでかくれんぼ』もいきなりプチ・ミュージカルになる映画で、フランスではどうもこれが流行つたフシがある。アラン・レネの例もあることだし。

そして『あの胸にもう一度』のDVDを買ひマリアンヌ・フェイスフルをもう一度鑑賞し、パラジャーノフの『ざくろの色』も買ひ、こちらはまだ見てゐない。

あとなんだつけ?
『KAFUKA/迷宮の悪夢』はあまり面白くなくて古都プラハの美しさだけが心に残る。
『ベニスに恋して』はまつたくどうしようもなくつまらない映画だつた。
さうだ『ゴダールの決別』があつた、スイスのレマン湖畔のロケ。ゴダールつてやはりセンスがある、すべてのセリフ、構図、色彩感覚において。
待ちに待つたジャン・ピエール・ジュネの『ロング・エンゲイジメント』はやはり素晴らしく、わたしはこの人の作るものはすべて好きだと気づく。『アメリ』のあの人です。

ジャック・ペランが若いころ二枚目俳優として出てゐた『鞄を持つた女』、アモーレアモーレアモーレ〜アモレミオ〜♪の主題歌の『刑事』、どちらもクラウディア・カルディナーレ特集でBSで放映したものも見た。『刑事』の監督ピエトロ・ジェルミは刑事役で主演も。渋くてあまりにもいい男なので驚く。

あとなんだつけ?
成瀬巳喜男の映画で山村聡と原節子が出る『山の音』がよかつた。山村聡の中年いい男ぶりにやはり驚く。
この日記「イケメン日記」にした方がいいかも。
でも中年醜男のビートたけし主演の『血と骨』もそれなりによかつた。
あとは…『マルティナは海』『十億分の一の男』どちらもスペイン映画。
あとは…あまりにも浴びるやうに見たので忘れてしまつた。
(役立たずのメモなり)


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