囚はれのシネマ日記
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2005年02月08日(火) サングラスごしの雪

大きな災難といふものに私はあまり見舞はれない。
けれど小さくて滑稽な災難といふのはわりと多い方かもしれない。
たとへば耳のなかに虫が飛び込んで3日間も居座つてしまつたとか。

1月16日の晩、本棚の角におでこをしたたかぶつけてタンコブができた。
タンコブはみるみる膨れ上がりみかんぐらゐになつた。
そんなことが以前にもあつた。
神保町で歌会をやつてゐたころのこと。
錦友館といふ旅館の玄関のガラスのドアに気づかず、やはりおでこをぶつけた。
気取つて歩いてゐたので注意がおろそかになつたのでせう。
歌会をやつてゐる間にもタンコブがみるみる膨れ上がり卵ぐらゐになつた。
歌会の方もおろそかになつた。

1月18日の朝、鏡をみてびつくり。
左目のうへに卵大の濃い紫のアザができてゐた。
内出血した血がすこし遅れて目のうへにあらはれたのでせう。
まるでひどいドメスティック・バイオレンスにあつたかのやうに。
あるいはグラム・ロッカーのどぎついアイシャドウのやうに。

ほぼときを同じくしてパソコンが故障。
眼帯をして自転車にのりノートパソコンを電気店に運んだ。
紫のアザはさらに目の下にまでひろがりブルー・ブラックのインクで染めあげたやうになる。

1月21日、伊豆に住んでゐる娘が右指を縫ふ怪我をしたので行くことに。
冬なのにサングラスをかけて。
なぜか11時に新宿発の「踊り子」に乗るはずが10時と勘違ひしたため1時間も早く着いてしまひ、按摩のやうに紀伊国屋書店をうろうろする。
1月23日、帰りの「踊り子」からはサングラスごしに雪がぱらついて見えた。

1月28日、37200円を払つてHDDを交換したパソコンが戻つてきたけれど、その日のうちにまた調子が悪くなる。戻つてわずか2〜3時間でウィルスに感染したらしい。もうやる気を失ふ。アザもなかなか消えないし。

2月3日、冷凍庫が冷えず冷凍品がぐちやぐちやに溶けだしてゐるのに気づく。こんどはコンプレッサーの故障ださうです。パソコンも宅急便でふたたび修理に出す。

2月8日、すなはち今日、パソコンは復活でいまのところ快調でアザも完全に消えましたし、娘の指の神経は無事でしたし、冷凍庫の修理も夕方に来るさうです。
「やれやれ」といふ言葉はこういふのときのためにあるのでは?






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