囚はれのシネマ日記
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2004年09月11日(土) 狂乱オペラ

こうしてどんどんマリア・カラスといふ深みにはまつてゆくわたし。
その歌声がつひに頭から離れなくなつた。
これも受難といへば受難なのかもしれない。
島田雅彦は早熟にも小学生のころからオペラに魅了されたといふ。
そして音楽によつて頭を鍛へられたとたしかに書いてゐたつけ。
だから心配することはないと思ふ。
人間は言葉より音楽によつてより多くを学ぶ、さうわたしは断言したい。
自転車でスーパーに買ひ物にゆくときいつのまにか口ずさんでゐたりする。
オペラ『ランメルムーアのルチア』より狂乱の場の「苦い涙をそそいで」を。

  すぱるぎ〜だまーろ ぴあ〜んと
  いる みおてれーすて べ〜〜ろ
  めんとれ あほふほは らすてゅねる ちぇ〜ろ
  いお ぷれげろー ぷれげろー ぺるて〜♪
  

天上へ突き抜けたかと思ふや奈落へ転げ落ちてゆくコロラトゥーラ・ソプラノは声の技巧の極み。  
こころ弾むやうな軽快なメロディなのだけれどじつはかなり怖い場面。
政略結婚の犠牲になつたルチア姫は初夜のベッドで新郎を刺し殺し、血染めの花嫁衣裳のまま恋人エドガルドの幻影と語り、結ばれたと思ひ込んで歌ふのがこのアリア。
かなり怖いはず。
それを買ひ物で口ずさむわたしもかなり怖いかも。
いつかオペラ・カラオケ(そんなもんがあつたら)でこの狂乱のアリアを熱唱したい。



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