囚はれのシネマ日記
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2004年07月29日(木) グラナダとはザクロのこと

グラナダに近づくにつれシエラ・ネバダ山脈が見えてくる。
その頂にはまだ雪が残つてゐるといふのに地上は真夏だ。
夕方7時ごろにホテル到着。
古めかしい英国風ホテルの部屋には小さなバルコニーがついてゐる。
バルコニーに出るとはるかに山脈の雪が見える。

翌日のグラナダ観光はアルハンブラ宮殿だけだつた。
アルハンブラを見るだけで半日はかかつてしまふからだ。
緑の多い丘の上に舟のかたちで横たわるイスラム文明のかがやかしい遺産。
グラナダ王国は1238年にから1492年までつづいた。
1492年に最後の王がこの城を明け渡して北アフリカに逃れるまで。
カトリックの女王イザベルはこの宮殿に踏み込んだとき、見たこともない洗練されたうつくしさに驚愕したといふ。
キリスト教は野蛮だつたのだ。
またイスラム教は人格神を描かないのでキリスト教のやうな抑圧感がない。
イスラムの神は光そのもの、あるいは光さすところにあり。
そのやうに教へられたと思ふ。
ここは明るく、水つぽく、繊細で、快楽的…さうここは砂漠の民の築いた地上の楽園だつたのだ。
幾何学模様のタイル、装飾的な天井、噴水のあるパティオ、花の咲き乱れる庭園…
乾燥したアンダルシアにあつてここだけは水と緑がゆたかにあふれてゐる。
シエラ・ネバダ山脈の雪解け水をひいて庭園の水を演出してゐる。
でもあまりにも美しいものばかりで何も印象に残らないやうな感じもする場所だ。




           ↑夏の離宮、ヘネラリフェ



           ↑水鏡のうつくしいアラヤネスの中庭




           ↑カルロス5世が増築したスペイン・ルネッサンス様式の円形劇場。


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