海を進む
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きのう自分の体重が48キロである事を大きな声で暴露していたTさん。 今日もアルバイトの大学生を 「いやー、足細いねー。スマートだわー。うん、細い細い。」 と大きな声で褒め称え、ほめられた彼女が 「いやいや太いですよ太いですよー。」 と心にもないことを言って謙遜し(そんなに短いスカートはいてよく言うわー) 結局Tさんの体重の話になり、そんなこんなで夜になり、Tさんは帰っていった。 しかし、10分ほどするとなぜか戻ってきたTさん。 「いやー忘れ物しちゃってさー。」 とのこと。 「駅まで行っちゃったわー。せっかく戻ってきたからもうちょっといよう。 もうタイムカードは押したからちょっとだらだらさせてー。しょうがないわ、 Mさん待ってよう。Mさんと一緒に帰るわ。」 ですって。 私は社員の名前と顔がまだ覚えられないので、Mさんってどの人だっけ、 なんか仕事の話でもあるのかな、と思いつつさらに夜は更け、仕事を終えた Mさんらしき人がタイムカードを押しに来た。 「あ、Mさん、一緒に帰りません?待ってたんですよ、一緒に帰ろうと思って。」 するとMさん、間髪いれずに 「いやちょっと今日は用事があるんですよ。じゃお先に失礼しまーす。」 と真顔で言って立ち去った! あれま断られちゃいましたよTさん。 「Mさんってお名前はよく聞くけど、初めてしっかり顔合わせました。」 と私が言うと、Tさんは 「あ、初めて?Mさん非常勤だしね。男前でしょ、Mさん。そう思わない?」 「あーそうですね。」 「そうでしょ?男前だよね?非常勤の人の中で一番男前だと思うよ。 じゃ私ももう帰るわ、お疲れ様です。」 なるほどー。お気に入りだったのねー。へー。なるほどー。 Tさんは職場で堂々と自分の体重を暴露しちゃう上に、お気に入りの男前を 堂々と誘っちゃうんですね。 残念でしたね断られちゃって。体重の話なんかするからですよ、私の前で。 痩せてるのに痩せたいとか言うからですよ、私の前で。
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