海を進む
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ここに、大学一年生のときに書いていた日記のノートがあります。 これは1998年10月1日に書いた日記です。 鉛筆で、ノートの罫線を無視して大きな字でなぐり書きされています。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− (引用はじめ) はあ。やっぱり私は恋に恋するお子様。いない歴18年だもんなー。 もうすぐ19年だ。悲しい。年取りたくない。 人生で最も美しいはずの18のときに、どうして私はこんなにでっぷり太って、 着たい服も着れず、やりたい髪型もできず、指輪もできず、スカートもはけず、 はあ、でっぷり太って。悲しいなー。悲しいーーーー。かなしいよお。 人間外見じゃないけどさ。わかってるけどさ。内面を好きになるなんて、理性的。 恋は本能でしたいもんね。外見にひかれるのは、いやらしいとかじゃなくて本能なんだよね。 今はam4:45でーす。これから寝まーす。 はあ、それにしても誰かいい人出現しろー。誰かを好きになりたいなー。 恋に恋する乙女は寂しいぞ。 (引用終わり) −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
ええと。恥ずかしいです。見れば見るほど恥ずかしい。 「寝まーす」とか・・・。「寂しいぞ」とか・・・。そして「でっぷり」・・・。 確か夏休み中のボランティア体験で老人ホームに行き、あるお婆さんに 「まあ、あんた、でっぷり太って!」 と言われたのでした。 そんな18歳の私へ24歳の私より。 あなたの悩みは全く解消されていません。むしろ深刻になっています。 相変わらず足が太くて仕事でスーツを着る以外はスカートをはきません。というか、はけません。 指も相変わらず太くて、指輪をしたことはありません。 そして何より、相変わらず彼氏はできず、もちろん初体験もまだです。 キスは23歳のときに初めてします。でも好きでもないキモい男とで、いやな思い出になっただけ。 覚悟しておいたほうがいいです。 年取りたくないなんて、ムリです。彼氏いない歴は長くなるばかりです。 寂しいから彼氏が欲しいようですけど、6年後のあなたは、はずかしいから彼氏が欲しくなっています。 生まれてこのかた彼氏がいないなんて、24歳にもなるとはずかしくて人には言えなくなっているのです。 頭では自分は自分、他人は他人。と思おうとしても、ヒトナミになることをあきらめきれない。 そういうとこ変わってないです。 「私、ホントは頭ではちゃんとわかってるんだもーん」 と自分に自分で言い訳するところ。 何はともあれ、彼氏がいないことを悲しい悲しいと嘆く18歳の私、甘いですよ。 24にもなると、悲しいなんて一言じゃ表現できません。
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