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2009年09月15日(火)


■立ちあがるもの
身体というのは各パーツで出来ていて、と思っていた。筋肉というのはフォルムで、だから美しいとか。それで、それらが精神を伝えていき、最終的に立ち現れるものが好きであった。けれど、もっとダイレクトなものとしての身体があるんだって、ようやく自分の感覚で(そういうのがあるってことが)わかってきた気がする。

週末は康本雅子さんのダンスを観に行って、もう何もいえないくらいに圧倒されてしまう。一瞬一瞬が美しいだけでなく、惜しみなく放出されていく様々な”気”のようなものが、いとうせいこうの9.11へのメッセージ、われわれのイメージを簡単に凌駕していく。こちらも身体で反応し、もう言葉なんていらないんじゃないかとさえ、おもえてくる。そしてやっぱり彼女の鍛え上げられた身体だからこそ、この集中力と瞬発力を発揮できるのだと彼女が踊りだした瞬間に理解した。

UAのライブに行って、さっきCoccoのMステを観て、それで、ある種”自由さ”にひどく憧れてしまった。たとえ歌や言葉が何の救いにならなくても、その一瞬、遠いところまでいけてしまう翼のようなもの。わたしにはそういう感覚がないから、どんな感じだろうと、今とても気になっている。