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2004年05月27日(木) 「CASSHERN」

巷ではあまり評判がよろしくなかったようですが、すいません、私これ結構好みです。ていうか紀里谷和明って単なる宇多田の旦那だと思っていたらとんだ自己陶酔切ながり特攻野郎じゃないですか! いやあこういうのはねー、テーマの掘り下げとか演出面とかで多少拙い部分があったとしてもわたくし断然支持したくなってしまいますのよ。なんか、公開前にテレビ番組で紀里谷監督が母校の専門学校を訪ねて生徒達に特別講義を行う様子みたいなのが放送されてたのをチラッと見て、その時彼は若者達に向かって「夢はきっと叶う!できると思えばきっと叶うんだっ!!」などと金八先生顔負けの熱いトークを繰り広げていたので意外な驚きを感じたんだけども、でも実際に映画を観てみてすごい納得した。海外で活動してた宇多田ヒカルの旦那という先入観でイマドキのドライなクリエイターかと勝手に思ってたけど、芯の部分は割とレトロで頑なで青臭い人なんじゃないだろうか。

映像とか、モノクロだったりぐらぐら揺れてたり光りまくってたりかなり独特ですが、私はさほど気にならなかったです。物語の展開もちょっと強引というか、途中からもう自分の世界まっしぐら!勢いカタルシス!って感じなんだけどむしろそこが良いのよ。この鬱加減が、暗さが、いい。
ただ私は原作アニメを見てないせいか、肝心の“キャシャーン”が何たるかということがいまいちよくわからなかったです。いちおう守り神(?)とか言われてたけど、要潤との対決の時にいきなり「キャシャーンだ!」って名乗るのもなんか唐突な気が。それとあの雷(ほんとに雷型してるし/笑)って結局何だったんでしょうか。父と対立する息子の姿が何組もやたらと強調されていたけれどこれも原作を引き継いでるのだろうか。

しかしキャストは良かったなあ。明らかに見た目重視なとこが。伊勢谷君は喋っちゃうとちょっとアレなんだけども(笑)、ビジュアル的にははまってたと思います。麻生久美子とか樋口可南子とかりょう(好きだ!)とか色白系浮世離れしてる系の女優陣もいいし。あと良かったのは要潤。だってファーの襟巻きですよ。それを対決の時に、こう、ばばっ!と空に投げたりしちゃうわけだクックック。でも今回私的に最もヒットだったのはミッチー王子だね!良かったよ!面白かったよ!ノリノリじゃんよ!(笑) とりあえず序盤で飛行艇からブライを見下したときのあの斜め45度視線にシビレました。ヘタレなところもまた最高。
あとはまあ、ノリがいいと言えばそれこそブライを演じた唐沢寿明で、芝居がかった大仰な台詞はもうお手の物ですね!さすがイウヴァルト!城に着いたら仲間四人しかいないのに突然大声で演説始めちゃうし、しかも締めくくりが
「我々はぁー!!人間をぉー!!
 ……………
 ……………
 ……………
 ……………
 ……………
 …………………、…………………皆殺しにする」
ってちょっとセリフ引っ張りすぎ。惚れたー。
あと終盤の方で、伊勢谷君をさんざん殴る蹴るで痛めつけておいて、直後にいきなり「オレにはお前しかいないんだ…!」って(笑)、そのサドっぷりにもぞっこん惚れました。

あーもう書いてると止まらないのでこの辺でやめますけど、苦手としている邦画でこんなに楽しめたのは自分でも意外でした。こういうテイストの邦画がもっと増えてくれたらいいなあー。個人的には目下「デビルマン」に激しく期待しておりますが。テレビアニメ大好きだったんです、子供の頃。(ええリアルタイムで見てましたとも)




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CASSHERN

2004年 日本
監督:紀里谷和明
出演:伊勢谷友介、麻生久美子、寺尾聰、唐沢寿明、
及川光博、宮迫博之、樋口可南子
(劇場鑑賞)




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