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2003年11月08日(土) “アイデンティティー” (+ジョン・キューザック克服)

※ 内容に触れてます。予備知識なく観た方が楽しめる作品だと思うので、未見の方は下の■■■まで飛ばしてください。






豪雨によって閉ざされたモーテルに集まった10人の人々。互いに面識はなく、ここで出会ったのは完全に偶然であるはずの彼等だったが、なぜか一人一人次々と殺されてゆく。しかも奇妙に猟奇的だったり、殺された人は皆番号札を持たされていたり、突然死体が消えたり、状況は非常に不可解。一体何が起きているのか?そして犯人は?

「マッチスティック・メン」とか「閉ざされた森」のように“結末は言わないで下さい”系の作品なんだけど、オチを明かして観てる人が呆気にとられてるうちにさっさと切り上げちゃうタイプとはちょっと違って、どういう事態だったのか真相が解明されてからもしばらく話が続くところが面白かった。謎解きミステリに見せかけて実はサイコサスペンス、この辺クローネンバーグの「スパイダー」なんかとちょっと通じるものがあるんじゃないかなあ。純粋な推理モノとして観てしまうと「何それズルイよー!」ってことになるんだけど(笑)、入り組んだ精神ドラマと受け取れば凝ってて(むしろ凝りすぎ!)なかなか面白いのではないかと。よーく思い返すと各所に伏線がはられていたりして最初からもう一回見直したい感じ。しかしそれはそうと、このポスターはどう考えても見るからにネタバレなのでは…(笑)。まあ観た後じゃなきゃわからないことだからいいけどね。







■■■ (以上ネタバレ終わり) ■■■


ところで今回我ながら意外だったのが、ジョン・キューザックを抵抗なく受け入れられたこと。実をいうと私は前からこの人が苦手で、なぜならば、彼は昔「トゥルー・カラーズ」という映画の中で私のジェームズ・スペイダーを騙して裏切って陥れたからです(笑)。相変わらず本人と役柄の区別がついていないバカ女ですみません…。っていうかそれを言うならスペイダーだって他の映画では比べモノにならないほど恨み買いまくりのえげつない役をやってるんですけど。ええわかってますとも、ハイ。
誰も知らないと思うからちょっと説明しておくと、「トゥルー・カラーズ」('91米/未公開)っていうのは、男同士の友情と裏切りを描いたドラマで、キューザックとスペイダーは学生時代からの親友なんだけど、金持ちのボンボンでいろいろ恵まれてるスペイダーにもともと劣等感を抱いてたキューザックが、次第に彼を欺き裏切って政界でのし上がっていこうとするのね。素知らぬ顔でスペイダーの恋人を奪ったり買収に応じたりするキューザックの憎たらしさがあまりに絶品だったので(誉めてます)、その時以来私はジョン・キューザック=腹黒い人・信用ならない人・胡散臭い人というイメージを持ってしまい(バカだなホント…)、それで何となく出演作を敬遠していたわけです。
でも今回久々に見てみたら意外と平気だった。なんだろう。不思議。なんか克服できた感じ?ていうか結構いいじゃんジョン・キューザック。実はキューザックだから避けていた「セレンディピティ」も今度借りてみるかなあ。


それでまた唐突に「“アイデンティティー”」に話を戻しますが、この監督って「ニューヨークの恋人」の人なんだってね!全然ジャンルが違うじゃん!びっくり〜。でもどっちも面白かったし、この監督とは相性いいかも。次作が楽しみです。



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“アイデンティティー”
【IDENTITY】

2003年 アメリカ / 日本公開:2003年
監督:ジェームズ・マンゴールド
出演:ジョン・キューザック、レイ・リオッタ、
アマンダ・ピート、レベッカ・デモーネイ
(劇場鑑賞)


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