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2003年11月07日(金) 「風に桜の舞う道で」

昨日読了の本

・竹内 真「風に桜の舞う道で」中央公論新社

 「カレーライフ」の作家、再び。

 この間、この人は挫折を書かないと書きましたが、やはり本当のようで。
 今回のは事件すら起こりません。
 いや、別にミステリーとかそういう意味じゃないんです。
 ミステリーじゃなくても普通小説って何かしら事件が起こるもんじゃない。
 それが物凄く希薄。

 とことん青春物語。
 忘れていたあの頃を思い出させてくれるような、
 あの頃はこんなに楽しそうじゃなかったぞ…と羨ましくなるような、
 そんな青春の物語。

 読んでいてふと恩田陸を思い出した。
 「ネバーランド」とか「黒と茶の幻想」とか。
 足して二で割って何かを付け加えて、少し薄めたような感じ。

 人間模様を描くのがうまいんでしょうねぇ。
 そして、同じ鍋から飛び出した具材達…というところが、
 ちょうど「カレーライフ」とは逆。
 その辺やっぱり、竹内なんだなぁ…とつくづく思った次第。

 内容とは関係無いですが、この人、登場人物をカタカナで書くんですよ。
 リュータとかヨージとか。
 漢字だと割と記号として認識しちゃう傾向がある私にとっては、
 これ、けっこう好きでしたね。
 人の名前って普段は音で認識するものだから、
 カタカナだとそれに近くなるのかもしれません。

 竹内真は図書館にもう一冊ありました。
 今度あったらそれも借りてこようと思います。

***

さて、作業が入ったんで、今日から暫しそちらに力を注ぐ予定です。
新規でデザインを考える…というのは久しぶりなんで、何とか頑張りたいですね。

***

それにしても、いろいろと目処が立たないのが難儀です。
我が儘だってのも判ってるんですけどねぇ。
足がないのも痛いですね。

 +++

現実はなかなか厳しいです。
挙げ句世の中の隅っこに居てる人間というのはな。
何に付け、異端というものは求められない…というのが現実。

いったい、どれだけ揃えればOKなんだよ!
というのが、正直な感想です。


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