ひとりアライグマ同盟バナ 朶話事 たわごと

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2002年09月10日(火)

久々に掲示板の壁紙取り替えてみました。
葡萄とトンボって、合うのかどうか謎です。

***

昨日読了の本

・北村薫「朝霧」東京創元社

 円紫さんと私シリーズ第5弾にして最終である。

 ここに至って、ミステリーというより主人公の成長物語的要素が
 強くなっているのが、ちょっと残念。
 「六の宮の姫君」が一大巨編だっただけに、また戻った日常の小さな謎と
 人間の機微的中編が、やや弱く感じるのかもしれない。

 「本当に良いものは太陽の方を向いている」というセリフが心を打つ。

 +++

 さて、この円紫さんと私シリーズだが、東京創元社のハードカバー、
 そして創元推理文庫共に表紙が同じイラストで、これがなかなか印象的である。
 多分主人公の《私》であろう女の子が、常に同じポーズで佇んでいるだけの
 イラストなのだが、髪型が微妙に違って、毎回季節感の有る服装をしている。
 完全に同じポーズなので、並べてみると興味深い。
 シリーズモノの表紙イラストも色々あるだろうけれど、
 こういうのはちょっと珍しいんじゃないかと思う。

 +++

 円紫さんと私シリーズは、日常の何気ない謎解きが魅力だと思っていたけれど、
 終ってみれば「六の宮の姫君」が一番性に合って面白かった様に思う。
 これで、「スキップ」と「ターン」が楽しみになった。

***

最近ここもすっかり読書日記的様相が濃くなってしまったが、
それ以外の記事は、あまり日記らしくない。
今日は○○をしました…という様な記述ではなく、文字通りその辺りで
考えた事をつらつらと書き並べているのと、ほとんど意味不明の私信の
山なので、尚更日記にはならない。

この何が何やらの日記を読んで、日常がある程度透けて見えるよ…
と言ってくれた人が居た。実はかなりびっくりである。
公開している日記だから、本当はあからさまな私信でも、内容によっては
完全に対象をぼかして書いてある場合が結構ある。
かなり回りくどい比喩を使っている場合もある。
そこから、日常が透けて見えるのだとしたら、それはかなりな読解力だと思う。

他人様の日記というのも、解りやすいのとそうでないのとある。

が、往々にして日常の出来事をそのまま綴った日記は、その具体性故に、
書かれない部分の解らなさ…というのは、かなり大きい。

逆に、意味不明の暗号みたいな日記の方が、毎回読んでいると
その人の本音…というか、心の揺れというか、そういうモノが浮き上がって
見えて、日常は全然見えないけれど、心の変化は結構判る…みたいなのがある。

実は自分の日記もかなり解らない様な記述が多いのだが、
半年前の日記でも、読み返すとその時の感情の起伏までまざまざと蘇ってくるのだ。
ほとんど暗号のように、対象や表現をぼかして書いてあるのに、
読み返すと完全に忘れ去っていた事も思い出して「あちゃ…」とか思う。

こうやってみると、この日記というヤツも、結構赤裸々なのかもしれないと、
ちょっと茫然としてしまった。

 +++

多分今日のこの日記を一年後に読み返したら、これを書くきっかけになった
事柄についても、きっと思い出すに違いない。
そう考えた時、日記って、実はキーワードの羅列なのかも…と思った。

記憶の扉を開く鍵… その為の日記なのかも…。

***

身内者が睡眠障害を起こしている。
要するに、夜、寝付きが悪い。

とりあえず医者に行くと、日光に当らないのがマズいと言われる。
朝から起きてる…と言うと、ずっと部屋の中に居たのでは駄目なのだと。
日光に当らないと、起きてても身体はきちんとしたリズムが作れないのだそうな。

んではどれくらい日光に…と聞いたら、午前2時間午後2時間くらいは
当らんとならんのだと…。
それは、かなり大変そうである。

しかし、生物ってのはやっぱりつくづくお日様が必要なんだねぇ。
でも、下手に日光浴なんかしてると紫外線が怖いし…。
生きにくい世の中になってるよなぁ…。


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