|
本日読了の本(再読)
・笠井潔「バイバイ、エンジェル」角川文庫
矢吹駆と出会ったのは、4年前だった。 その時の印象は、どこか魅力的だけれど難しくてわからない…というものだった。 先日「はじめての現象学」を読み、それをカケルに改めて問うてみようと思い立ち、 再読して、以前は解らなかった事がここまで読める様になったのかと、我ながら驚愕している。
しかしながらそれは、現象学の知識によって、カケルの本質直観的解明が理解できた、 という様な事だけではなかったのだ。 多分、一番大きかったのは「熾天使の夏」があった事であろう。 それがあったからこそ、カケルの生き方の本質を直観でき、それでこそ 彼の言わんとしている事が、朧げながらも読み取れる様になったのだと思う。
その革命の風景は、ある漫画を思い起こさせた。勿論、影響とかそういう類のものではない。 が、その革命の観念もまた、昔からいろいろな形で表現されて来たのだろうと思えた。
カケルという存在の見方が変わったのか、という事になると、あまり良くは解らない。 けれど、4年前よりずっと魅力的な存在になっているなぁ…と感じる。 その内面の荒涼とした風景は、以前は書き割りのような風景にしか見えなかったから。 今もそれは大差無いのかもしれないけれど、いつかあの荒涼とした風景の、 ほんの僅かな片鱗だけは、現実のモノとして垣間見た気がするから、 だから、今回は胸が痛んだ。
カケルに、惚れ直した。
+++
余談だが、角川文庫版の解説は、勘弁してもらいたい。 うっかり読んでしまって、あまりのネタばれにメゲた。 シリーズの後の作品のネタばれまでするのは、あまりに如何なものかと思う。 中級か、下手をすると上級のネタばれの様な気がしたぞ。
***
しかし、カケルと対話しながら小樽に逃避行するのは難しいぞ(おい)
***
唐沢なをき「八戒の大冒険 2002REMIX」(BEAM COMIX)の、 処女短編「八戒の大冒険」だけ、読みました。
したら、どうしようもなく、笑いが止まらなくて、 止まらなくて、止まらなくて、止まらなくて止まらなくて止まらなくて
ぶいぶいぶいぶいぶいぶいぶいぶいぷいぶいぶいぶいぶいぶいぶいぶいぶいぶいぶいぶいぶいぶいぶい
|