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再び生きる■2006年11月20日(月)




君に見切りをつけ、

君よりも100倍素敵な女性に告白し、

君には見せたことがないくらい深い愛情をその人に注ぐことにするよ。





君が僕に願ってくれた通り、僕は幸せを手に入れて見せるさ。





だから、君も幸せになれ。

君ならば、君が願う未来を作り上げられるはずだ。

4年前、怖いほど無垢で脆弱(ぜいじゃく)だったひな鳥は、今では羽ばたく翼を手に入れている。





君に出会い、君を愛することができてよかった。

ありがとう。





二つ、お願いがあるんだ。





まず第一に、この日記を大切にしてやってくれないかな?

君のことを書いてほしい。





そしてもうひとつ、君のことを忘れられないことを許してくれ。

未練、かな。

いや、やはり君は僕にとっていつまでも大切なんだ。

君にとって僕がそばに居た日々の記憶は、深い湖の底にずっと沈めたままにしておくべきだろう。

君をおびやかすようなことは思い出さなくて良い。

けれど、これは矛盾するようだが、昨日ぼくは安心したことがあった。

君は、私は前を向いて歩いてゆく、けれど振り返るとあの“子ども”の足音が聞こえる、そう言った。

君が、昨日まで一度も触れることのなかった子どものことを話してくれた、最も辛かったはずのことを君が話してくれたんだよ。

僕はふっきれたように安心出来た。

なぜなら、僕は君の苦痛を呼び起こすと同時に、その苦痛を軽くすることが出来るんだろう?

この話題に触れられたのは一瞬だったけれど、僕は自分の役目をやり遂げられた気がして、嬉しかったんだ。

これで、僕もあの日々の記憶を水底に沈められる。

けれど、水面に映る君の笑顔は忘れないでいたいよ。





もう一度、ありがとう。

涙が出てきた。

辛いこともあったけれど、これまで君といられてたまらなく幸せだったと思えてきたよ。






いよいよ、旅立ちの時だな。

僕にとっても、君にとっても。

行けるかい?





では。

行ってきます。

またいつか、笑顔で会おう。





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