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「槞梛俚庵(るなりあむ)


時折綴

2004年07月03日(土) 「青いバラ」は不可能の代名詞

「青いバラの研究開花」というニュースのテロップが目の中に飛び込んできて、思わず息をのんでしまったの。
サントリーが14年をかけて遺伝子組換えによって、不可能の代名詞である青いバラの開発に成功したのだそう。
交配技術で赤の色素を持ちながらも「青く見えるバラ」は多いのだけど、
花弁に含まれる色素がほぼ100%青色のバラは初めてなのだそう。

だけどガラスケースの中で、かぼそく咲いていたそのバラは
とても「青」とは言えない色。
薄い紫色をしてた。
とうとう青いバラが誕生する日が来たんだ…って ちょっと寂しく思っていた
わたしは、その姿を見て何だかほっとしちゃった。
青いバラは、かなわない夢であっても良いと思ってるの。
夢があるからこそ、楽しいと思えることもある。
だけどそれがかなってしまったら――。

ところでどうして「青いバラ」が「不可能の代名詞」として使われるか
知ってる?

「Blue Rose」は、ありえない花だからなの。
それは、バラには「青」という色素がまったく無いから、
青いバラは生まれないの。

でも――
20年ほど前に、世界初の青いバラとして「Blue Moon」という品種が
生まれたんだけど、これは薄紫色をしていたの。
それでも青系のバラとしては、ホントにめずらしくて、母が大事に育てたの。
でも品種改良されたバラは弱くて、すぐに病気や虫にやられちゃう。
母が亡くなったあと、ひと鉢だけ何とか残して、今は室内で大事に
育ててるの。
この「Blue Moon」も、英語の「Once in a Blue Moon」から
名づけられたバラ。
意味は「きわめて稀な」。
月の光が、稀に青く見える時がある。
そんなきわめて稀なことを、たとえて言うの。
「Blue Moonな出逢い」という言葉もあるんだよ。

誕生したこの「青いバラ」は、まだガラスケースの中だけでしか
生きられないのだそう。
コンピュータ時代の「青いバラ」には、ふさわしい場所のようにも
思えてしまう。

サントリーは、早ければ平成19年の商品化を目指すのだそうけど
なんだかあまり嬉しくないなぁ。
10年後には全世界で年間300億円の市場に育てたいという話だけれど
夢がお金に化けていくようで、悲しくなっちゃったの。


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冰月まひな [MAIL] [HOMEPAGE]