普通になりたくない。普通でないことをやり遂げたい。そう考えるとき、それが、「普通であることに価値を見出せない」ということを意味するなら、不幸だ。若者は皆、好きなものを求めるのと同じだけのエネルギィを使って、嫌いなものを一所懸命探している。そうすることで、自分が明確になると信じている。(森博嗣『夏のレプリカ』)