29号の日記
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2006年02月07日(火) 戦国自衛隊

 先週、今日とテレビで観ました。
 昨年だか今年だかに映画になったものではなく、確か十何年か、ひょっとしたら二十何年か昔の作品。クライマックスが関ヶ原の戦いになるバージョンです。
 細かな突っ込みはさておき、気になった点としては、徳川家康がものすごく悪役に描かれていたけど、そんなどうしょうもない悪役だったら誰も付いてこないでしょう。
 で、この作品でキーポイントとなるのが小早川秀秋。関ヶ原の合戦の最中に西軍から東軍に寝返って、東軍、つまり家康に勝利をもたらした人物です。この作品の主人公は、題名の通り、タイムスリップでいきなり戦国時代に投げ込まれた20数人の自衛隊の一人一人ではあるものの、彼が作品中重要な役割を演じていて、ひょっとするとこの作品自体、歴史上、「裏切者」の「日和見主義者」としてしか評価されてこなかった小早川秀秋に対する再評価というか、鎮魂歌となっているかもしれません。
 実際、作品中では、最初家康の命令に翻弄されていた秀秋だったものの、クライマックスでは名言を残しています。自衛隊員の一人に対して言った言葉なので、歴史上確認されている言葉ではないし、本当の彼の考えかどうかも分からないんだけど、この部分の秀秋の言葉にジーンときました。かっこよかったです。

 観終わった後、小早川秀秋について調べてみると
「関ヶ原における秀秋の裏切りを非難・中傷する声も多く、心労から次第に酒浸りになり、国政も顧みなくなっていった。そして、関ヶ原の合戦からわずか2年後の1602年、精神に異常を来たした末に没したといわれている(大谷吉継の亡霊の仕業ともいわれた)。」(ウィキペディアより引用)
とのことで。合戦後、わずか2年で没し、世継ぎも残さなかったとのことなので、その後の歴史が変わらないことを前提に話をまとめるには、うってつけの人物だったのかもしれません。いずれにせよ、戦後の小早川秀秋は、世間の非難というストレスで辛かったのだな、と同情しました。

 


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