29号の日記
DiaryINDEXpastwill


2005年11月08日(火) ロスト・メモリーズ

 2001年制作の韓国映画。何がきっかけでこの映画を知ったのかは分からないが、ネットだったかなあ。
 この作品の存在を知ってから1年余り、レンタルビデオ屋等で探してみたものの、見つからず、ヤフオクで入手。送料含めてかかった経費は1300円くらい。

 俺は「冬ソナ」等に代表される所謂「韓流」モノには興味はないが、これはそれらとは一線を画すハードな設定。「オルタナティブヒストリーもの」というジャンルに属し、「もし、日本の朝鮮支配が100年続いていたら、という、歴史のIF」を扱ったもの。
 
 その世界設定は、韓国内で「自虐的」と喧々諤々の議論になったそうで、誠に興味深い。しかし、韓国内での放映を想定したためだろうか、「日本第三の都市:京城」の繁栄ぶりを描写したカットは、明らかに新宿駅南口を撮影したもの。これは秋葉原駅の山手線ホーム下辺りから電気街を撮影したものでは?とツッコミどころが。ハングライダーに乗ったテロリストが京城の「井上会館」の屋上に到達する場面の夜景は、誰が見ても、「これ、新宿の超高層ビル街でしょ」とバレバレ。作品説明では、朝鮮総督府の前に馬に跨った豊臣秀吉の銅像がそびえているとのことだったが、総督府の建物(米国国会議事堂の建物に良く似ている。実物は数年前に取り壊されている。)の夜景はよくわからず、秀吉の銅像はピンボケ。かなり精巧なミニチュア銅像を作っていたのを知っているだけに、出来上がった映像がこれではもったいない気がする。

 と、批判はこのくらいにして、 特典画像(監督や俳優への取材、特撮の苦労話など。)を見ると、俳優が模擬弾で負傷して病院に運ばれたりと、体を張った演技をしているのが分かって、彼等の、この作品にかける熱意というものが伝わってくる。

 しかし、「修正された歴史」で、「南北朝鮮が2009年に統一し、もとの韓国の経済力と、北朝鮮の軍事力を兼ね備えた、北東アジアのおける強国として世界の注目を浴び、さらには古代高句麗の領土が満州に及んでいたことを根拠に、中国との間で満州における領土確定交渉が進んでいる」というのは、あまりに現実を外れた夢物語な気がするんですけど・・・。
 この映画、最後には、タイムスリップして、歴史を変えることになるんだけど、そのための道具がなんと、未来のタイムマシンではなくて、古代高句麗遺跡から発掘された青銅製の遺物。韓国人にとって、比較的地味な半島の歴史の中で、隋の100万の軍勢を退け、もっとも広大な領土を保有した「高句麗」への憧れというのが相当あるのでしょうね。


29号 |MAILHomePage