29号の日記
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2005年05月22日(日) 殿様商売

 午後。市報か何かで二週間程前に知った、「花が有名な隣町の寺」に花を見に出掛けることにした。その市報か何かは既に手許になく、ネットで正確な位置と電話番号だけ調べて、開園時間等(こういう所はしばしば、意外に閉園が早かったりするので)電話してみたが、ちっとも繋がらない。留守電すらない。あまり遅いと入園そのものが出来なくなると思い、確認が取れないまま現地に見切り発車。パラパラと雨が降り出したりしてあいにくの空模様。
 多少迷いつつも到着。が、駐車場に一台も車はなし。駐車場の隅に原付を停めて山門に向かって歩き出したその時、一台の車がスーと後ろから近付いて来たかと思うと、声を掛けられた。
「何の用ですか」
 いきなりこういう聞き方って何?とムッとしつつ見ると、黒塗りの高級車に乗った裕福そうな僧侶。窓だけ開けてこちらを見ている。まるで不審者扱いじゃない!用があるから来てるに決まってるでしょう!と思いつつ、冷静に、
「1週間か2週間前に、市報か何かでここが花で有名と紹介されていて、ちょうど先週か今週は入園料もタダだと書いてあったんです。電話もしたんだけど繋がらないんで直接来たんです。」と言ったら、「ここは4時で終わりなんです。それと無料開放は14・15日までで、今はそちらの建物で拝観料をいただいています」との無粋な返事。車から降りもせず乗ったままで、こちらがわざわざ事前に電話で確認したのに繋がらなかったことへの謝意の言葉もない。そしてそのまま高級車をスーと走らせて山門の中に消えていった。
 思いっきり夢を打ち砕かれた気分。「花好きに悪い人はいない」という諺はきっと幻なのだろう。「殿様商売でサービス精神のかけらもない僧侶。道楽を兼ねた庭づくりで金儲けかよ、ケッ!」と心の中でつぶやいた。

 俺が逆の立場だったら、「申し訳ないです。4時で閉園なんです。わざわざ来てくれたんでせっかくなので、今度来たときにこちらの招待券使ってください」と言って、名刺を兼ねた招待券を渡すと共に、手近に咲いている花の枝の2、3本でも折り取って、「こちらもどうぞ記念にお持ちください」と言ってプレゼントするだろうと思う。


 


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