29号の日記
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2004年10月28日(木) 新たに発生したイラク人質事件の被害者香田さんについて思う

 今朝、テレビのニュースで知った。香田さんを拘束したのは、以前韓国人をさらって斬首したグループと同一ということで、非常にまずい事態が予想されるとのこと。

 歩行中にマイクを向けられコメントを求められた小泉首相をテレビで見て、少々腹が立った。「危険だからイラクに立ち入らないようにと再三国民に通告しているのに(イラク国内に)まだいたんですか。思慮が浅すぎる。」というようなことを言っていた。その場面から俺が感じ取った首相の本音は「あーあー、ただでさえ忙しいのに無責任で勝手な行動で余計な手間取らせやがって。自己責任なんだよ自己責任。」といったようなものだろう。

 テロ組織に強いられて香田さんがメッセージを述べていたのを聞いて、彼は結構胆の据わった男だな、と思った。取り乱していないし、その上慎重に言葉を選んでいる。例えば、
 「彼らは日本政府に自衛隊の撤退を求めています。さもなくば、僕の首をはねると言っています。」
「彼らは」という主語を付けて、「自衛隊イラク撤退」は、あくまで香田さん本人の主張ではなく、テロ組織の主張であることを示している。

 彼一個人としての保身を考えた場合、「俺からもお願いします。俺の首がかかっているんで、どうか撤退してください」と懇願したい気持ちはきっとやまやまであろう。そうした個人的エゴイズムを抑えた、彼の崇高な精神が「彼らは」という主語に凝縮されているように思えてならない。

 


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